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しゃぶしゃぶも意外なアイデアから生まれた。画像はイメージ=PIXTA

しゃぶしゃぶも意外なアイデアから生まれた。画像はイメージ=PIXTA

斬新なアイデアが日本の農業を救う

前回のギャップ・アプローチでは、問題を解決するには「原因をしっかりと究明することが大切だ」という話をしました。それはウソでないのですが、十分ではありません。原因が分かっていても良い解決策が思いつかない、ということがあるからです。

典型的なのが、地方が抱える過疎の問題です。人口が減少する原因の一つは、食える仕事が少ないことくらい誰でも知っています。では、どうやったらお年寄りしかいない不便な過疎の村で仕事を増やせるでしょうか。何か良いアイデアがひらめかなかったら、いつまでたっても解決できません。

たとえば、長野県川上村では、冷涼な気候を生かしたレタスの栽培に取り組み、日本一の生産地になりました。1戸当たりの年間販売額はおよそ3000万円にもなるというから驚きです。

また、徳島県上勝町では、日本料理を彩る季節の葉や花をつくって売る「葉っぱビジネス」で大成功を収めました。まさか、そんなものが商売になるとは、町民は誰も思っていなかったそうです。

農業と言えばこんな取り組みもあります。農機具を扱うヤンマーが、超オシャレな農作業着を販売しているのをご存じでしょうか。並みのオシャレじゃありません。なにせ、あの佐藤可士和氏や滝沢直己氏がプロデュースやデザインを担当したのですから。

これで少しでも若者が農業で食べていくことを目指すようになれば、地方の少子化問題まで解決でき、まさに一石二鳥です。どうすればこんな奇策が思いつけるのでしょうか。

「考える」のか「ひらめく」のか?

いくら問題の原因が把握できていても、解決策のアイデアがでなければ何の成果も生み出しません。どのアプローチを使うにしろ、最後はアイデアの勝負になります。

それどころか、斬新なアイデアさえ出せれば、問題解決のやり方なんてどうでもよく、たちどころに問題が解決してしまいます。会議でも、誰かが目の覚めるようなアイデアを一発出せば、簡単に意見がまとまります。アイデアがすべてを解決するといっても過言ではありません。

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