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はたして生き残った狩人は? 画像はイメージ=PIXTA

はたして生き残った狩人は? 画像はイメージ=PIXTA

3人の狩人の中で生き残るのは誰?

私たちの日常は問題解決の繰り返しです。仕事上の問題、家庭が抱える問題、人間関係で起こる問題、将来の進路の問題……。数え上げればきりがなく、その上手下手が人生を左右するといっても過言ではありません。

にもかかわらず、多くの方は問題解決の方法をあまりよく知りません。やり方を学校や家庭でキッチリ教わった記憶もありません。何となく次から次へとやってくる問題を片付けているのが日常の姿ではないでしょうか。

ところが、そのやり方によって大きく結果が違ってきます。場合によっては、生死を分けることすらあります。分かりやすい例を挙げましょう。

今から1万年以上前、人類が狩猟採取で生きていたときのお話です。ある集落で、毎朝3人の若者が狩りに出るとします。彼らの問題は「どうやって獲物を獲得するか?」です。

1人目は、できるだけ広範囲に荒野を歩きまわり、どこかで獲物に出合うことを期待します。2人目は、そんな狩りの経験から、獲物が多くいる場所を探し出し、そこを重点的に攻めていきます。3人目は、さらに「なぜ、ここに獲物がいた(いない)のか?」の理由(要因)を見つけ出し、期待できる場所を順番に回っていきます。果たして3人の中で、誰が厳しい環境を生き延びることができたでしょうか?

何を問題解決のよりどころにすればよいか?

1人目が問題解決に用いたのは「運」です。運とは一定の確率で起こる出来事です。サイコロで特定の目を出すようなものです。それが出るかどうかは「偶然」で決まります。自分が望む成果を得るには、何度もサイコロを転がすしかありません。サイコロならまだしも、確率が低い出来事に対しては、とても効率の悪い方法となります。おそらくこの若者は、どこかで力尽きて死んでしまったでしょう。

2人目は、「経験」を用いて問題を解決しようとしました。1人目よりは着実な方法といえます。しかしながら、お気に入りの場所を捕り尽くしたときに困ってしまいます。過去の経験が生きなくなるからです。部族が引っ越したときも、一からやり直さなければなりません。おそらく、この若者も環境の変化についていけずに、どこかで命を落とした可能性が高いです。

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