「なし婚」時代の結婚式 増える時差婚、パパママ婚マイナビ ウエディング情報事業部統括部長 渡辺彬子さん

定期的な「棚卸し」で自分を客観視

20歳代はどこかに自分のロールモデルになる女性がいるのではないかと思っていました。もちろん素敵な先輩たちはいっぱいいましたが、30歳を迎えたころに「完璧なロールモデルっていないんだ」とふと思ったのです。それからはキャリアについて真剣に考えるようになり、定期的に自分のことを客観視する「棚卸し」をするようになりました。この作業によって、足りないスキルに気付かされたり、転職を踏みとどまったり、逆に後押しされたり。「棚卸し」が具体的な次の行動を生むきっかけになっています。

ウエディングにも「多様性が大切」という

私は長期的な目標はあえて設けません。特に仕事については半年先ではなく3カ月先の目標を立てるようにしています。それは、世の中の流れや組織は常に変化するので、確固たる目標を立て邁進(まいしん)するよりも柔軟性や流動性をもつことのほうが大事だと感じるからです。もちろん目標を達成しようとする気概は必要です。でも、目標が変わっていくことに寛容でありたいですし、そうした変化をむしろ楽しんでいきたいと思っています。

大切にしたい多様性と地域性

式をやるもやらないも、結婚をするもしないも、人生にはそれぞれのスタイルがあり、それが許される時代です。離婚率の高さと比例して「初婚×再婚」のカップルも増えていますし、晩婚も当たり前になり30~40歳代のカップルも多いです。国際結婚も珍しいことではなくなりました。多様性は大切です。これら一つひとつに応えられるよう柔軟にサービスを提供したいと思っています。

多様性のほかに、もう一つ私が大事にしたいのが地域性です。私はサッカー観戦が大好きで、地元のFC東京や故郷の大分トリニータを応援しています。遠征試合を追いかけてヨーロッパまで行ってしまうほど熱中しています。世界中のサッカーチームに共通して言えることですが、どのチームも地域と強く結びついています。私がサッカーを応援する理由もそこにあります。

結婚式にも最近、地元の小さな神社で式を挙げる「氏神婚」というスタイルが出てきました。縁のある土地や町と結びつきながら生きていくことは素敵だと思います。今後、仕事や趣味を通じて地域の活性化などにも役立っていけたらいいなと思っています。

取材後記

JR新宿駅直結の複合ビル「ミライナタワー」にあるマイナビウエディングサロンで行われた今回の取材。入り口にはウエディングドレスが飾られ、結婚指輪やティアラなどもずらり。一角にはキッズスペースがあり、お子さんと一緒に「ファミリーウエディング」の相談に来る方が少数でないことを感じました。「渡辺さんが挙げるとしたらどんな式がいいですか」と尋ねると、「結婚式は自分たちのためというより周囲に感謝を伝える最高の舞台だと思うので、何かしらのかたちで式は挙げると思います。相手にもよりますが」という答え。2人の生き方が反映されるという結婚式。結婚も一つの大きな棚卸しなのかもしれません。

渡辺彬子
マイナビウエディング編集部長。2007年、結婚情報誌の制作会社入社。11年、IT(情報技術)ベンチャーへ転職。ウェブマーケティングに従事。13年マイナビ入社。18年からウエディング情報事業部統括部長兼マイナビウエディング編集部長。大分県生まれ。

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