Men's Fashion

西武池袋本店 衣料・雑貨をパーソナルオーダー

Hot Zone

客前作業でコト消費喚起

2018.9.4

そごう・西武(東京・千代田)が運営する西武池袋本店(東京・豊島)にある売り場「パーソナルオーダー」がじわじわと支持を広げている。衣料や雑貨のオーダーメード、仕立て直し、リメークまで幅広く手掛け、顧客一人ひとりがイメージする「自分仕様」を作れる。既製品にはない魅力で来店頻度を上げ、新規顧客を獲得する狙いだ。

■縫い目のないニット、目の前で編み上げ

4階の婦人服フロアに6月22日に開いた紳士・婦人共用の売り場には主に2つの機能がある。1つ目が「オーダー」だ。

ニットオーダーブランド「ワタシメイド」では自分の好きなニットを作れる。素材は心地よい海島綿か上質なカシミヤシルクか、さらに、4種のえりの形、2種の着丈と3種の袖の長さ、11の色と6つのサイズから選ぶ。価格は1万6200円から、製作期間は約1週間から。タグに名前を刺しゅうで入れられ、まさに「世界に一つだけのニット」となる。

来店客の目を引くのが、島精機製作所(和歌山市)製の編み機だ。「ホールガーメント」と呼ばれる独自技術を用い、ニットを1着丸ごと縫い目なく編み上げる。ミシンと刺しゅう機もずらりと並び、そごう・西武の店舗戦略部の平井一也部長は「ものづくりの雰囲気を透明なガラス越しにライブ感覚で楽しめる」と説明する。通りすがりに足を止めて見入る客の姿が多いという。