ナガオカケンメイ+D&DEPARTMENT PROJECTによる、ロングライフデザインを研究する連載コラム。今回は京都の阿闍梨餅本舗 満月。創業160年の歴史を誇る老舗和菓子店ながら、商品はわずか4種類のみ。なぜ人気を維持できるのか。

ナガオカケンメイの目

当代初代。つづくは、始まりの連続。

 小雨の降る定休日。随分前から「何かある」と感じて、個人的にもよく手土産に買っていた「阿闍梨餅」。絶妙なあんの甘さと、周りを包む皮の粘っこい個性は、全国に似たような食べ物があるようで、本当にない。声楽家の友人とも何度かこの今出川の本店に買いに来た。彼の阿闍梨餅熱も相当のものだ。ちゃんとした箱詰めだけでなく、個包装で売られていたりするその気配りが、みんなが好きなところなんだと思っていた。

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