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夏こそじっくりつかりたい 「ぬる湯」温泉10選

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NIKKEI STYLE

蒸し暑い夏こそ「ぬるめ」の温泉に気持ちよく長~くつかりたい。
人肌に近い湯温で体への負担も少なく、体の芯からくつろげる。
全国の湯量豊富な掛け流しの「ぬる湯」を10人の専門家が評価した。

温泉成分 ゆっくりつかって吸収

温泉といえば熱い湯が当然と思われがちだが、「ぬる湯」も立派な温泉の仲間。厳密な定義はないが、湯温セ氏40度以下をぬる湯と呼び、20度~37度を「微温泉」、20度未満を「冷泉」とする分け方もある。今回は長湯しやすい25度~39度の温泉を対象にした。

ぬるいから温泉成分が少ないというわけではない。むしろじっくり入浴できる分、各種イオンなどの温泉成分が同程度の含有量であっても、皮膚や呼吸を通じてより吸収しやすい。リラックスすることで副交感神経が優位になり、精神的にもくつろげる。特に炭酸泉は40度ほどで炭酸ガスが抜けてしまうが、ぬる湯なら細かい泡のプチプチ感も楽しめる。

入浴時間の目安は30分程度。1時間以上を推奨する温泉もある。心臓などに負担がかかりにくいため、中高年の注目が高まっているほか、熱い湯が苦手とされる外国人の間でも人気急上昇中だ。

今回は地域的な偏りを避けるため候補を1都道府県あたり最大3施設に絞ったが、大分県からは3施設ともランクインした。自然湧出の強めの炭酸泉が楽しめる点などが評価されたようだ。

1位 ホテル祖谷(いや)温泉 770ポイント
渓谷で楽しむシュワシュワ泡 (徳島県三好市)

祖谷(いや)渓谷の断崖に建つ20室の小さなホテル。露天風呂は高低差170メートル、斜度42度の急勾配をケーブルカーで約5分間下った祖谷川沿いにある。「奥深い谷底で楽しむ、白い湯の花舞う湯」(斉藤雅樹さん)、「ほのかに硫黄が香る露天風呂から、ダイナミックな渓谷の景色を眺めながら入浴できる」(西村りえさん)。

白濁した湯はぬるっとして体に泡が付き、湯から出ると肌にすべすべ感が残る。湯船の温度は38.3度。「驚くほどシュワシュワの泡付き湯を楽しめる泉質抜群の温泉」(横倉和子さん)、「とろんとろんの感触にうっとり。じっとつかっていると肌に微細な泡粒がびっしりと付いてきて感動的」(石井宏子さん)。

ぬる湯は熱湯が苦手な外国人の間でも人気が高まっている。同ホテルの藤川敏彦営業企画室長によると、宿泊客の約4割は香港、台湾、中国、米国、フランス、オーストラリアなどから。山奥ながら閑散期の冬に改装を重ねて設備は新しく、英語、中国語の案内も用意。「シルキーな泡に包まれる独特の泉質、露天風呂の景観、食事を含め全てにおいて満足度が高い」(佐久間直子さん)

(1)JR大歩危(おおぼけ)駅からタクシーで30分(2)1万9590円~(3)https://www.iyaonsen.co.jp/

2位 白骨温泉 泡の湯 420ポイント
緑に抱かれる70畳の大露天 (長野県松本市)

乗鞍岳の東山麓にひっそりとたたずむ、豊かな自然に囲まれた温泉宿。混浴の露天風呂は約37度とぬるめ。湯は白く濁っており、視線を気にせずゆっくりとつかれる。

「樹木に囲まれた70畳の露天風呂に感激。乳白色の湯は炭酸成分が多く、肌に泡を生じる」(中尾隆之さん)、「中里介山の『大菩薩峠』の舞台になった温泉。大露天風呂は四季折々楽しめる。夏の季節ならではの濃い緑の自然に抱かれる感じは最高」(高橋俊宏さん)、「日本の代表的名湯。混浴露天はインバウンドも殺到」(斉藤さん)。

露天風呂のほかに、37度の「ぬる湯」、約40度の「あつ湯」、内湯露天風呂もある。「夏も冬も趣がある。乳白色の湯や透明の湯など様々な温泉が楽しめる」(横倉さん)

(1)JR松本駅からバスで約120分(2)1万7280円~(3)http://www.awanoyu-ryokan.com/

3位 貝掛温泉 390ポイント
「目の温泉」人肌のぬくもり (新潟県湯沢市)

奥湯沢の奥深い場所にあるが、新幹線を使って比較的手軽に行ける。無色透明で無臭の湯にメタホウ酸を多く含み、江戸時代から「目の温泉」として知られる。湯温は37度ほど。

「秘湯でありながら割に手軽に行ける一軒宿。上杉謙信も入浴したと伝えられる湯は人肌ほどで、白内障によく効くと言われる」(大川哲次さん)、「まさに人肌のぬくもり。湯枕があって頭を載せて体を浮かせていると宇宙空間にいるような浮遊感がある」(石井さん)、「太い柱の通った湯殿の造りがすばらしい」(西村さん)

(1)JR越後湯沢駅からバスで貝掛温泉入口まで約25分、徒歩約10分(バス停から送迎あり)(2)1万6200円~(3)http://www.kaikake.jp/

4位 壁湯温泉 旅館福元屋 350ポイント
天然洞窟 渓流が癒やし (大分県九重町)

筑後川の源流の1つ、町田川のほとりにある9室の田舎家風の温泉宿。洞窟風呂は混浴で、湯温は約37度。無色透明で肌にやわらかく感じられる。「天然洞窟の岩盤奥から湧出する温泉がそのまま湯船になっている、とびきりピュアな源泉風呂」(飯出敏夫さん)、「湯量が大変多く、湧水の泉に入っているかのように清らか。美しい緑色の渓流沿いにあって癒やされる」(石井さん)、「ぬるめの澄んだ湯に長めにじっくりつかれるので温浴効果も染みる」(中尾さん)。韓国やドイツなど海外からのリピーターも多いという。

(1)JR豊後森駅からタクシーで約30分(2)1万5500円~(3)http://www.kabeyu.jp/

5位 長湯温泉 ラムネ温泉館 340ポイント
交互浴で体すっきり (大分県竹田市)

久住山麓の丘陵地にある日帰り施設。32度の高濃度天然炭酸泉と、41度の茶色い濁り湯があり、交互浴がお薦め。「肌にびっしりと付く泡がシュワシュワと心地よい」(山田祐子さん)、「炭酸ガスのたっぷりの泡が血行を促しぽかぽか温まる。体の巡りが良くなるのが実感できる」(石井さん)、「特に夏の季節はいい。いつまでも入っていられる。建築史家の藤森照信さん設計の施設も魅力」(高橋さん)

(1)JR豊後竹田駅からバスで約40分、「道の駅ながゆ温泉」下車、徒歩約10分(2)大人500円。10~22時。毎月第1水曜日(1、5月は第2水曜日)定休(3)http://www.lamune-onsen.co.jp/

6位 七里田温泉 下湯 320ポイント
炭酸強め まるでソーダ (大分県竹田市)

久住高原東端にある山間の日帰り施設。「七里田温泉館」が「木乃葉の湯」とともに管理している。地元の共同湯だったが、温泉組合の協力で一般開放され、週末などは県外客が目立つ。「あり得ない極上の大量泡付き、日本一クラスの名湯」(斉藤さん)、「炭酸は強め、湯温は36度前後で、ぬるめの炭酸ソーダのよう」(横倉さん)。「浴槽は8人くらいが定員なので団体は避けて。地元の人のお邪魔をしないように入りたい」(佐久間さん)

(1)JR豊後竹田駅からタクシーで約30分(2)大人500円。9~21時。毎月第2火曜日定休。(3)http://konoha.sichirida-onsen.com/

7位 湯川内温泉 かじか荘 310ポイント
湯船の底から源泉 (鹿児島県出水市)

北薩地域の最高峰、紫尾山の中腹にあるひなびた温泉宿。明治維新まで島津家の御用達だった。源泉が異なる「上の湯」と「下の湯」があり、ともに約38度。上の湯の方が炭酸の泡が多めという。5泊以上連泊の湯治客には宿泊料金を割り引いている。「湯船の底から源泉が湧く極上湯」(飯出さん)、「鮮度抜群の足元湧出。ぬる湯のお手本のような湯」(斉藤さん)、「化粧水のように滑らかな湯は、出たくないほど気持ちいい」(山田さん)

(1)JR出水駅からタクシーで約15分(2)5050円~(3)http://www.yugawauchi-onsen.com/

8位 下部温泉 古湯坊 源泉舘 280ポイント
「信玄公の隠し湯」 (山梨県身延町)

冨士川支流の下部川沿いにある。戦国時代には戦のけが人の湯治湯、江戸時代には久遠寺参詣の宿として利用されてきた。「数ある"武田信玄公の隠し湯"の代表的な湯。岩盤から湧き出る源泉がそのまま湯船になっている」(飯出さん)、「板敷きの岩盤の底から透明な31度ほどの湯がじんわり。瞑想(めいそう)して30分ほどたつと毛穴から温泉が染み入る感じ」(中尾さん)、「混浴だが女性はガーゼタオル(有料)を着用できるので安心」(山田さん)

(1)JR下部温泉駅から送迎あり(2)1万1490円~(3)http://www.gensen1126.jp/

9位 飛騨小坂温泉郷 ひめしゃがの湯 240ポイント
飲むも食べるもよし (岐阜県下呂市)

御嶽山の西山麓に湧く日帰り施設。源泉は地下1000メートルからの自噴間欠泉。「24~25度のじっくりつかる湯。入って肩こり、飲んで胃腸病に効く。温泉を使った健康料理も楽しめる」(中尾さん)、「日本有数の炭酸泉で、サイダー泉とも言われる。入浴できて、飲めて、食べられる天下の名泉」(大川さん)、「冷たいが、夏の露天風呂ならば山間の空気が気持ちいい」(山田さん)

(1)JR飛騨小坂駅からタクシーで約15分(2)大人650円。10~21時。毎週水曜日休館(祝日は営業)(3)http://himesyagaspa.web.fc2.com/

10位 十勝岳温泉 湯元凌雲閣 230ポイント
濁り湯 火口を望み満喫 (北海道上富良野町)

標高1280メートルと北海道で最も高い場所にある雲上の温泉宿。男女それぞれ4つある湯船のうち2つずつがぬる湯。茶褐色の露天が約37度、透明な内湯が約32度。「露天風呂から噴煙の上がる火口を間近に見ながら、絶景と茶色の濁り湯の両方を満喫できる」(大川さん)、「源泉掛け流しのお湯は空気に触れて赤茶色に変わるそう。ぬるめなので雄大な十勝岳連峰を心ゆくまで眺められる」(横倉さん)

(1)JR上富良野駅からバスで約40分(2)1万2420円~(3)https://ryounkakuonsen.wixsite.com/ryounkaku

◇  ◇  ◇

ランキングの見方 数字は選者の評価を点数化。温泉名と施設名(所在地)。(1)交通手段(2)1人当たり宿泊料金(2人1室利用時)。日帰り施設は入浴料金と営業時間(3)情報サイト。写真は1~6位岡田真、ほかは各施設の提供。

調査の方法 全国のぬる湯から浴槽の湯温が25~39度程度の34の候補を専門家の協力を得てリストアップ。(1)いつまでも気持ちよくつかっていられる(2)ぬるいだけでなく、色や香り、肌触り、味、雰囲気など何らかの魅力的な個性がある(3)源泉かけ流しでお湯の鮮度が高く、湯量も多い――という観点で10人の専門家に1位から10位を選んでもらい、集計した。

今週の専門家 ▽飯出敏夫(温泉紀行ライター、温泉達人コレクション主宰)▽石井宏子(温泉ビューティ研究家、旅行ジャーナリスト)▽大川哲次(弁護士、温泉学会副会長、日本旅のペンクラブ理事)▽斉藤雅樹(東海大学海洋学部教授)▽佐久間直子(クラブツーリズム総務部広報担当課長)▽高橋俊宏(Discover Japan統括編集長)▽中尾隆之(日本旅のペンクラブ代表)▽西村りえ(温泉ライター)▽山田祐子(井門観光研究所代表取締役)▽横倉和子(日本旅行総研研究員)=敬称略、五十音順

[NIKKEIプラス1 2018年7月28日付]

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