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阪急阪神百貨店の荒木直也社長

阪急阪神百貨店の荒木直也社長

2012年の阪急うめだ本店(大阪市)の大増床から5年たったエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下の阪急阪神百貨店。西日本では圧倒的な存在になったが、安住することはなく、60億円をかけて先端的な売り場作りを追求している。荒木直也社長の方針は「目先の売り上げより一歩先のファッション提案」と明快だ。

――売り場ががらりと変わりましたね。

「7年かけてうめだ本店の建て替えを進めたのですが、実はその間、我々のビジネススタイルや店作りの価値観は冬眠したままでした。縮小した売り場でいかに売り上げを確保できるかを優先したためで、建て替えを終えてみると、従来のマーケティングが終わりかけていたわけです」

「阪急うめだ本店のスタイルは売れ筋をいかに早く、多く集めるかが基本スタイルでした。建て替え以降もそれなりに売り上げはとれましたが、やはりマーケットは変質していた。そこで5年で60億円を投じ、修正したわけです」

60億円かけてスタイル転換

――確かにここ数年でファッション離れも進みました。

「従来型のボリュームゾーンの部分ですね。ライセンスブランドや雑誌とのタイアップで流行を人工的に作り、値段もそこそこ高いところ。それが売れなくなっています。海外ブランドのバッグとか。2万5千円の傘もありましたし。そんな商売のやり方がお客様に見抜かれたわけです」

――それで売り場を変えていったのですね。

「我々自身が仮説を立て、一歩先の提案をするスタイルです。各階のエスカレーター前に一番売れる、販売効率の高いブランドを置くのをやめました。そこに、ライフスタイルを提案する『コトコトステージ』を持ってきたのです。これが我々のメッセージだと」

「かつてブランドは総合的な品ぞろえでしたが、今はお客様が場面場面でどう使うかが大事です。仕事、近所、街へのお出かけなど、シーンに合わせてブランドをばらしました」

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