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炎天下の運動には十分な注意が必要になる(さいたま市の小学校)

炎天下の運動には十分な注意が必要になる(さいたま市の小学校)

今年も熱中症で救急搬送される人が出ているって聞いたわ。どうしてなかなか減らないのかしら。いよいよ夏本番だけど、どんなことに注意すればいいのかな。

熱中症の発生リスクと注意点について荒川美紀さん(50)木村美弥子さん(49)が安藤淳編集委員に話を聞いた。

――そもそも、どうして熱中症になるのですか。

熱中症は蒸し暑さなどのために体温が上がり、脳や心臓など重要な臓器がうまく機能しなくなって起こる不調の総称です。病気の時に細菌などを退治するために、あえて平熱より体温を上げる「発熱」とは違います。エアコンに例えるなら、発熱はリモコンで設定温度を自ら高くしているのに対し、熱中症は設定を変えないのに温度が上がってしまう状態です。

発症の条件で、見落としがちなのは湿度です。通常は体温が上がると汗をかき、蒸発する時に気化熱を奪います。湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体温も下がりにくくなります。風が弱いと、さらに熱がこもりやすい。「雲が多く日差しも弱いから大丈夫」と判断するのは間違いです。

その時の行動によっても、発症しやすさは異なります。炎天下、「根性で乗り切れ」と激しい運動を強いるのは論外。筋肉を動かすと発熱するので、ますます体温が上がります。日よけのつもりで小さなテントに大勢詰め込むのも逆効果です。

体の状態も重要です。病気で体力を消耗していたり、食事や水分を十分にとっていなかったり、寝不足や二日酔いだったりすると発症しやすくなります。特に乳幼児は体温調整の機能が未熟です。また高齢者は環境や体の変化を感じる機能が鈍く、暑さやのどの渇きに気づきにくいです。

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