変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

で、いったい何が言いたいの?

 「年収800万円の人は、年収400万円の人の2倍本を読んでいる!」。先日、ある書店で見つけた手書きの店頭販促(POP)に書かれていた文章です。
 この手のコピーに文句をつけるのもやぼな話なのですが、パッと見て、何が言いたいか分かりますか。分かったとして、書いた人の言い分が信用できますか。もっと分かりやすい表現ができないでしょうか。

この文章で示されているのは、単なる事実もしくはデータです(正しいかどうかは、とりあえずおいておきます)。いきなりそれを突きつけられても、何の話をしているのか、お題(イシュー)が分かりません。おそらく、「本を読む効用は何か?」なのだと思います。

仮にそうだとしたら、お題に対応した主張(メッセージ)があるはず。私たちが一番知りたいのはそこです。どこにも書かれておらず、「だから何なの?」「で、オチは?」とツッコミたくなります。それが分かりにくい一番の原因です。

おおよそ推察はつきます。多分、「本を読めば年収がアップする」と言いたいのでしょう。そう書くとあまりに露骨なので、事実だけを提示するのにとどめたのだと想像します。「言いたいことは分かるよね」という、いかにも日本的なアピールの仕方です。

オンライン会議で威力を発揮する

冒頭から妙な話でスミマセン。何が言いたいかといえば、私たちがこんなふうにロジカルにコミュニケーションすることはまれであり、普段は感覚的に互いに分かった気になってしまう、という話です。言葉で論理的につめずに、あうんの呼吸で察し合うのが、日本の文化だからです。

普段はそれで特に支障がなくても、一つだけうまくいかない状況があります。テレワークの推進に欠かせないオンライン(電話・テレビ・ネット)会議です。やり方を工夫しないと、「伝わらない」「かみ合わない」となり、生産性が大きく下がってしまうのです。

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedo日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック