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アマダナの熊本浩志社長

アマダナの熊本浩志社長

電卓、レコードプレーヤーなど枯れた製品にデザインで新風を吹き込んできたアマダナ(東京・渋谷)。今は家電以外にも食品やスポーツ用品までライフスタイル全般に及び、コンサルティングも手掛ける。熊本浩志社長は「作る・売るだけのビジネスはどんどんなくなる。これからは製造業から創造業」と次のビジョンを示す。

家電の買い替えサイクル、もうない

――話題の東芝に在籍していたそうですが、家電業界の今をどう受け止めていますか。

「すでに(情報機器を含めた)家電というカテゴリーは溶けています。アップルなんか何屋か分からないし、IBMもサービス業ですよね。日本の家電メーカーもエンジニアリングや工場、巧みな技術があるというイメージが持たれていますが、1999年に入社してみると『あれっ』と思うことが結構ありました。すでに自分で作っていないんだなと」

「当時フォックスコン(テクノロジー・グループ)なんて誰も知らなかったけど、電子機器受託生産(EMS)が台頭すると思いました。液晶テレビが出始めた頃、国内メーカーのテレビ技術者に『サムスンとかのテレビは良くなるんじゃないの』と聞くと『ブラウン管に液晶はかなわない』と言い切っていました。NECのあるエンジニアはiPhoneを見て『これは電話じゃない。だから売れません』と」

――大手メーカーはなぜ出遅れたのでしょう。

「新しい勢力は治外法権からしか生まれません。なぜテスラが(米デトロイトのある)五大湖周辺から出てこなかったのかという理由と同じで。自己否定から入らないと無理ですよね」

――8Kテレビがいくらで売れるかなんて、もう意味ないですか。

「テレビを買うって発想がもうない。今は所有から使用にシフトしています。買い替えサイクルなんて通用しません」

――過去の延長上で技術を磨いてもブレークはないですか。

「ないですね。同じことをずっと考えてきた人は過去の体験にすがり、判断できない。変わりたくない人を変えようとしても無理です」

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