AbemaTVはどこがすごいのか 予測不能感を最優先

「リアルカイジGP」ではタレント・加藤浩次さんの司会も見どころ=AbemaTV提供
「リアルカイジGP」ではタレント・加藤浩次さんの司会も見どころ=AbemaTV提供

テレビ番組で一般参加者が1人で手にする金額としては日本史上初の1億円を用意したことで話題の「リアルカイジGP」。その1億円の行方が6月24日の夜、明らかになる。

「リアルカイジGP」というのは、テレビのリアリティーショー番組のタイトルだ。借金の保証人になった主人公カイジが命を懸けたギャンブルで一発逆転を狙う、漫画家・福本伸行さんの人気漫画「賭博黙示録カイジ」に描かれた思想を表現しようと制作された。

「お前ら、1億円が欲しいか? 1億円で人生逆転したいか?」

タレント・加藤浩次さんの雄叫びから始まるAbemaTV「リアルカイジGP」に私も実況担当で参加している。

「お金の問題」で辛酸をなめた、日本各地の3万5千人が応募した。「人生逆転」を胸に、優勝賞金1億円を狙う戦いは第1ラウンドから第3ラウンドまでを終え、1億円の可能性は20人に絞り込まれた。

人間の「闇」もさらけ出させる追い込み演出

全てのラウンドで嫌というほど突きつけられる「課題(ゲーム)」は、どれも私のような「心の弱い人間」にはとても歯が立たないものばかりだった。収録の合間に加藤さんと交わした言葉が心に残っている。

梶原「ここまでで十分過ぎるほど過酷でしたねえ」

加藤「人生を変えるだけのお金を手に入れようとするわけですから、きれい事じゃ済まない場面があって不思議はないです。しれっとした顔で人を裏切る、むき出しな本性も表れる。人間のそういう部分もしっかり伝えたいと思うんです」

平日の朝に司会を担当している情報番組「スッキリ」(日本テレビ系)とはまた違った「もう1人の加藤さん」にも俄然(がぜん)、興味がわいてきた。

その後、ファイナルラウンドを前に、番組を統括するAbemaTVのプロデューサー2人から話を聞く機会があった。

サイバーエージェントの古賀吉彦さんは加藤さんが参加者に向ける「まなざし」についてこんなふうに語った。

「加藤さんは若くてまだ売れていないころ、ギャンブルだの借金だのとお金で苦労され、『このままじゃだめだ』と必死で人生逆転を考えた時期があったんだそうです。それだけに、参加する若い人への思いが人一倍強いからこそ出た言葉だと思います。相方の山本圭壱さんが目下、人生逆転のため、必死になっている最中でもありますし」

梶原「だから、加藤さんは参加者にやさしいんですね。一方で、制作者側には、いきなり難題を突きつけたりもしてましたね」

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