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SNSでは知り合いを増やしやすいが、「友だち申請」には気配りも求められる。 写真はイメージ=PIXTA

SNSでは知り合いを増やしやすいが、「友だち申請」には気配りも求められる。 写真はイメージ=PIXTA

なにが嫌(いや)かって、集中しているときに掛かってくる「セールスの電話」ほど嫌なものはありません。なかには「取材でお目に掛かりたい」と言われて会ってみたらセールスだった――。そんなことさえあります。たぶん彼らには「人の時間を奪っている」という感覚がないのでしょう。こちらは仕事柄、時間を取られることが何よりつらいというのに。

お金の泥棒がいけないことなのは子供でも知っています。しかし、時間の泥棒のほうはそうでもないようで、大人でも「相手の時間を奪う」という罪悪感を全く感じていないと見える人がたまにいます。

セカンドキャリアを考えるうえで大切な人の「縁」ですが、この縁についても泥棒まがいの振る舞いをして、相手を怒らせる人をちょくちょく見かけるようになりました。今回は自戒の念を込めつつ、「デジタル時代の作法」について考えてみたいと思います。

紹介されたバーに行って怒られた理由

私がまだ20歳代だったころ、手痛い失敗をしてしまったことがあります。尊敬する大先輩が私を「とっておきのバー」に連れて行ってくれました。その店を気に入った私は、その店に2度ほど足を運んだのです。

すると後日、その先輩から「あの店に行ったんだってな?」と冷ややかな言葉を浴びせられました。そこでハッと気が付いたのです。自分だけで行ってはいけなかったんだと。

彼は私に「くつろげる大切な店」を紹介してはくれましたが、1人で勝手に行ってもいいと許可したわけではなかったのです。行くのであれば一緒に行くか、あるいは「あそこに行ってもいいでしょうか?」と許可を取ってからいくべきでした。

世の中にはこんなふうに自分の「なわばり」を大切にする人がかなりいます。特に年配の男性に多いです。

そんな人に対しては飲み屋に限らず、仕事の人脈紹介でも気を付けねばなりません。どこかのお偉いさんを紹介されたからといって、無断で会いに行くのはかなり危険です。

「だって紹介してくれたし」などと油断してはいけません。紹介はしてくれたかもしれませんが、勝手に会う許可を出されたわけではないのです。まずは紹介者に一声掛けてから連絡を取りましょう。

これは善しあしの問題ではありません。それについて自分がどう考えるかは別として、「世の中にはそんな人がたくさんいる」ということです。「なわばりを大切にする人」はその場所における人間関係について気を遣っています。そこに後から入り込んで、わがままにふるまうのは控えたほうが無難です。

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