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2019/9/25

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2006年ごろ、生物多様性の取材でボルネオに行ったとき、私たちに見えている側面と見えていない側面の差の大きさに驚かされました。いかにボルネオ産の「パーム油」が私たちの生活に浸透しているか。同時に、それによってボルネオの自然と動物がどんどん失われているか。どうしても伝えなければと思ったのが始まりです。

――具体的にはどんな活動をしているのですか。

認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパンは、現地の姉妹団体を通じてボルネオのキナバタンガン川沿いに残っている熱帯雨林を所有者から買い取って、パーム油の原料となるアブラヤシ畑の開発で分断された森をつなぐ「緑の回廊プロジェクト」に取り組んでいます。CVEではボルネオ保全トラスト・ジャパンを通じ、親を亡くしたゾウやオランウータンの子どもが生きていくためのエサ代を支援しています。

ただ、そのエサで成長しても、彼らには戻れる森がない。熱帯雨林が伐採で失われるのは一瞬ですが、再生には気の遠くなるような時間と作業が必要です。パーム油は現地の人々の生きていく糧でもあるので、土地を買い、木を植える作業を粘り強く続けていくしか選択肢がありません。

河岸ぎりぎりまて開発されたキナバタンガン川流域
財団の支援金は保護された仔ゾウのミルク代に充当

小さな喜びの積み重ねを糧に

――お仕事で多忙な滝川さんが、こうして財団を立ち上げ、活動し続けるのは、並大抵の覚悟ではできないと思います。その原動力とは、何なのでしょうか。

本当にささいなことというか、小さな喜びの積み重ねでしょうか。何にもリアクションなければ、やっていても辛いと思います。でも、身近な人が保護犬や保護猫を引き取ってくれたり、「保護犬・保護猫の飼い主さんが増えたね」とか「最近、動物保護に関する意識が変わってきたよね」という声が聞こえてきたり、保護活動についていろんな人が声を上げてくれたり……。そういうリアクションに触れた瞬間、「あぁ、やっていてよかったな」って思います。

――世間の人たちの反応が、やりがいになっている?

そういう変化に、私たちCVEの取り組みが何かしら影響を与えているとしたら、本当にうれしいですね。最近、タクシーに乗ると、運転手さんに「滝川さんの活動、知っていますよ」と言われることがあるんです。「僕も飼っているんですよ」とか「あの殺処分はひどいですよね」など、言葉をかけられることもあります。そんなさりげない出来事で、1日、ハッピーに過ごせるんです。

「啓発」のその先へ、クラウドファンディングも始動

――最後に今回のクラウドファンディングの狙いや、期待することについてお聞かせください。

動物保護の問題は、多くの人に身近に感じてもらうことが大切です。クラウドファンディングは、プロジェクトの目的や実行のプロセス、反響が可視化されるので、仲間意識や当事者意識が生まれやすい。何かしらやりたいけれども、時間がないとか、現場に行くことはできないという人もいると思います。そうした人たちに、自分ごととして考えてもらえるきっかけになってくれたらと願っています。

日経は、男性、そして経営層の方々の目に触れる機会が多いのではないでしょうか。多くの方にCVEの取り組みを知ってもらうことは、とても意義があると考えています。財団を支援してくださる企業も増えていて、先日もセールスフォース・ドットコムが代表取締役会長兼CEOの小出伸一さんを通じ、和歌山県白浜のオフィスに保護犬を迎えてくださったんですよ。

ふと目に留まった記事がきっかけで今の私の活動があるように、何がどう個人の行動、ひいては世の中の流れにつながっていくか分からないものです。できるかぎりメッセージを発し、安心して思いを形にしていただける選択肢を用意することが、私たちの役割だと思っています。


企画・制作:日本経済新聞社 デジタル事業 Nブランドスタジオ

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