多くのプロジェクトを手掛けてきたブランディング・プランナーの細谷正人氏(バニスター代表取締役)が新たな視点でブランディングデザインに切り込み、先進企業に取材する連載「C2C時代のブランディングデザイン」。第4回から具体的な事例を取り上げます。今回は日清食品「日清カレーメシ」のインタビュー編。ブランドマネジャーの金子大介氏に聞きました。

日清食品の「日清カレーメシ」は、2016年8月に簡便性の高い“湯かけ調理”へとリニューアル。年間の売り上げが2倍にアップした
日清食品の「日清カレーメシ」は、2016年8月に簡便性の高い“湯かけ調理”へとリニューアル。年間の売り上げが2倍にアップした

細谷:この連載は若い世代のマーケターとかデザイナーにメッセージを送りたいと考えています。商品やブランドをつくるとき、さまざまな課題をどう解決したのか、ご担当者が重視している信念やお考えは何かを、インタビューから探っていきたいと思います。

 今回は日清食品のヒット商品の一つ、「日清カレーメシ」を担当されたブランドマネジャーの金子大介さんに、ブランドの方向性をどう決めたのか、ご自身はどこで確信を得たのかなどをお聞きします。まずは金子さんのご経歴や今まで手掛けてきたブランドについて、簡単に教えてください。

金子:入社して最初は営業に配属されましたが、その後はマーケティング部に異動し、ブランドマネジャーの下でスタッフとして商品開発を担当していました。以来、ライスカテゴリーをメインでやってきており、2009年には「日清GoFan(ゴーハン)」という商品を発売しました。これは電子レンジで作るチャーハンでした。その後、経営戦略部門に異動しましたが、やはりライスカテゴリーのマーケティングに携わりたいという思いが強く、ブランドマネジャーの社内公募があったとき、自分で手を挙げました。

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