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ニッキィの大疑問

サンマもイカも…魚は「高値の花」に? 世界で需要増

2018/5/14

ウナギ専門店では値上げが相次いでいる(東京都内の専門店) 写真はイメージ

 魚の値段が上がっているそうね。背景にはどんな問題があるの? 世界的に魚がとれなくなっているのかな? 魚を食べ続けるにはどうしたらいいの?

 魚の値上がりについて、富山稔子さん(45)と得田紀子さん(46)が志田富雄編集委員に話を聞いた。

――魚は全体的に値上がりしていますか?

 2017年の消費者物価上昇率は総合では前年比0.5%でしたが、生鮮魚介は6.4%にもなりました。値下がりはイワシなどごく一部で、全体的に上昇しています。中でもスルメイカやサンマなどが目立ちます。イカの消費者物価は17年に24.2%、サンマは11.5%も上がりました。

 2010年代の初めに価格高騰が話題になったウナギは、18年春までの漁期も養殖に必要な子供のシラスウナギが著しい不漁でした。「うな重」を1人前5000円以上に値上げする専門店が増える事態になるかもしれません。

――どうして値上がりが激しくなったのですか?

 簡単に言えば魚がとれなくなったためです。17年の漁業・養殖生産量は4年連続で過去最低を更新し、ピークの3分の1に落ち込みました。とりすぎや海洋汚染、海水温や海流の変化などが漁獲減少につながったと考えられます。

 とくに問題視されるのがとりすぎです。和食ブームや新興国の所得増加で、欧米だけでなく中国などアジアでも海の魚をよく食べるようになりました。北太平洋でのサンマ漁は、昔は日本が圧倒的でした。それが13年以降は台湾の漁獲量が日本を抜き首位に。12年に参入した中国も15年は日本の4割に達しました。

 三陸・北海道沖では、日本の排他的経済水域(EEZ)のすぐ外側に、中国の漁船がびっしり集まっている様子が確認されています。中国や台湾の漁船は、日本の50~100倍の大きさのものも珍しくありません。漁場にずっと停泊して大量に魚をとり続け、運搬船が魚を運んでいます。

 ふ化して育って再び卵を産む自然の再生能力を超えてとれば魚の資源量は減り、価格が上がります。

――とりすぎは規制されるのではありませんか?

 マグロ類やカツオなどには資源を共同管理する国際組織があります。日本近海を含む中西部太平洋では、太平洋クロマグロの親魚の資源量が1950年代から現在までの中間値の半分以下に減り、体重30キロ未満の子供の魚を重視して各国が漁獲量を規制しています。

 ウナギには国際的な取り決めがありませんでした。でも危機的に減少したため、日本・中国・台湾・韓国が協議を始めました。養殖池に稚魚を入れる量を制限する内容です。ただ、密漁や不正に流通するウナギも多いようです。

 やはり規制の対象外だった公海上で、漁船の数を規制する動きもあります。新しく条約を結び、日米中など太平洋沿岸の国・地域は操業する船をこれ以上増やさないことを決めました。しかし、国・地域ごとに漁獲枠をつくる案には中国が反対し、合意できていません。

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