サンマもイカも…魚は「高値の花」に? 世界で需要増

――とりすぎは規制されるのではありませんか?

マグロ類やカツオなどには資源を共同管理する国際組織があります。日本近海を含む中西部太平洋では、太平洋クロマグロの親魚の資源量が1950年代から現在までの中間値の半分以下に減り、体重30キロ未満の子供の魚を重視して各国が漁獲量を規制しています。

ウナギには国際的な取り決めがありませんでした。でも危機的に減少したため、日本・中国・台湾・韓国が協議を始めました。養殖池に稚魚を入れる量を制限する内容です。ただ、密漁や不正に流通するウナギも多いようです。

やはり規制の対象外だった公海上で、漁船の数を規制する動きもあります。新しく条約を結び、日米中など太平洋沿岸の国・地域は操業する船をこれ以上増やさないことを決めました。しかし、国・地域ごとに漁獲枠をつくる案には中国が反対し、合意できていません。

――魚を気軽に食べるのは難しくなるのですか?

魚は特殊な食材であることを忘れてはいけません。野菜も肉も人間が育てたものが主に流通していますが、魚だけは依然として天然資源が主に利用されています。

養殖という手段もありますが、マグロは体重を1キロ増やすためにサバなどを15キロも食べさせなくてはなりません。ウナギは生態に謎が多く、人の手で卵をふ化させ、育てる技術も、まだ開発途上にあります。稚魚の確保や餌に天然の魚が必要になっては、養殖も問題の解決策にはなりません。

これまで食べなかった魚を活用する取り組みも始まっています。ナマズの一種のパンガシウスは、もう大手スーパーの店頭に並んでいます。深海魚など今は一般の食卓には並ばない「未利用魚」も注目されています。ただ、未利用魚も食材として人気が出れば、また乱獲のリスクはあることに注意が必要です。

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