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我が子が合格した瞬間から、学費問題が保護者にのしかかってくる。 写真はイメージ=PIXTA

我が子が合格した瞬間から、学費問題が保護者にのしかかってくる。 写真はイメージ=PIXTA

運転免許教習所では年々、売り上げが減っているそうです。「子供が減っているので、しょうがないですね」と肩を落とす経営者。別の知人によれば、税理士や公認会計士をめざす専門学校の売り上げも減少中だとか。こちらも同じく「子供が少ないので」という説明でした。

あちこちで「少子化」が売り上げ減少の理由として使われています。確かにそれは間違いありませんが、私は別に大きな要因があると思っています。それが「親(保護者)の懐具合」です。

負担が最も重い「大学生の親」時期

運転免許を取るメイン層といえば大学生です。大学生にはアルバイト収入しかなく、教習所に通う金は親に頼ることになりがちです。おねだりされる親は、大学の学費や生活費に加え、「教習所に行きたいんだけど」と無心されることになります。

これについては税理士、会計士、弁護士といった難関資格の勉強についても同じです。これらの勉強を始めるのは大学生の時期が最も多いのです。

だとすれば重要なのが「おねだり」される親の懐具合です。今、大学生を抱える親は給料をどれくらいもらっているのでしょうか? それはかつてと比べて増えた、あるいは減った? これから先はどうなる? 今回は少子化に隠れた「大学生を持つ親の懐具合」について考えることにしましょう。

「出したくても出せない」大学生の親

その昔、私が大学生だった時代に「ダブルスクール」という言葉がはやりました。大学と資格取得に向けた専門学校の両方に通うのがダブルスクールです。この場合、親の負担も当然ダブルになります。

かつて私もダブルスクールでしたが、学費と生活費を親に頼っていたので、専門学校の学費まで出してくれとは言えず、奨学金とバイト代でなんとか工面しました。ただ、友人の大半は専門学校の学費まで親に頼っていました。彼らの親は「学費、生活費仕送り、専門学校学費」のトリプル負担をこなしていたのです。それは間違いなく「景気がいい」時代でした。

そこから長い時間が経ち、その間に日本の景気はずるずると悪化していきました。最近の大学生に話を聞くと、「奨学金を借りています」とか「週5日、バイトしてます」といった話ばかり。どうやらダブルスクールどころか、アルバイトに精を出さないと生活すらままならない様子です。

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