進化するスタバ体験 名所コラボ・味重視で店多彩にスターバックスコーヒージャパンの水口貴文CEO

――15年の上場廃止で変化したことは。

「日本のマーケットにあったものを開発していくというところはそんなに大きく変わっていないですね。リザーブ・バーではコーヒーとトニックウォーターをアレンジしています。サクラフラペチーノは日本発ですしね。中国では月餅を作っていますよ(笑)」

――ただ情報の露出が減ったと思います。

「そこはもっと意識すべきでした。情報を伝える機会が減っているんですよね。商品発表には私も出ていますが、もう少しきちんと普段からやっていくことが大事です」

行ったときの面白さ大切に

――業績は増収増益のようですね。

「マーケットよりは伸びています。店舗数は1304(9月末)。客単価、客数もプラスですが、客単価の増加は一段落してきた感があります。この1年では客単価で引っ張るよりも客数とのバランスで伸びています」

「今後も無理せずに出店できると思います。1500店舗は近づいています。年100店舗出しますが、それ以上に大事にしているのが1店舗ごと、行ったときの面白さ。大きくなったときに、そこのポジショニングを絶対に大事にしないといけない」

――ブランドが広がると価値も希薄になります。

「カップもメッセージを書いた瞬間にプラスの付加価値になる。広がりと深さをどう両立するかが大事で、今そこにチャレンジしています。これだけ意識が高いファンデーションがあると、広さと深さを両立できる。そこに向かって誰もやったことがないチャレンジをしていきます」

(聞き手は中村直文)

水口貴文
1989年上智大法卒、コンサル会社を経て01年にルイ・ヴィトンジャパンカンパニー入社。10年ロエベジャパンカンパニーのプレジデント。14年にスターバックスコーヒージャパン入社、16年6月から現職。趣味はゴルフやフットサル。東京都出身。50歳。
外食屈指の利益率
スターバックスコーヒージャパンの2016年9月期の売上高は1606億円で営業利益は150億円。15年に上場廃止し決算期変更したため単純比較はできないが、売上高1256億円、営業利益が109億円だった14年3月期からも右肩成長が続く。営業利益率は9%と外食業界で屈指だ。
課題は客数増加に比例して常態化する混雑の緩和だ。今期は約100店出店し、20年までに1500店に増やす計画だ。新規出店のペースを速めつつ、高い顧客満足を維持できれば、収益面でのさらなる成長がみえてくるだろう。(栗本優)

[日経MJ2017年10月23日付]

マネジメント層に必要な4つのスキルを鍛える講座/日経ビジネススクール

会社役員・経営幹部の方を対象とした、企業価値を高める経営の実務に役立つビジネス講座を厳選

>> 講座一覧はこちら

今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら
注目記事
今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら