目指す成果からまず逆算 会議短縮5つのポイント
第21回 話し合いをデザインする「OAAR」
会議の時間を短縮する秘策とは?
そう思った方に、とっておきの方法をお教えします。これさえやれば会議の時間は半分以下に削減できることは、いくつかの企業で実証済みです。何だと思われますか?
答えはズバリ、「英語で会議をすること」です。
バイリンガルの人はともかく、つたない英語で説明や議論しようと思うと、余計なことを話す余裕がなく、発言が短くなります。「いかがなものか?」といった、曖昧な言い回しもできず、ストレートに意思表示するしかありません。
結果的に、会議に要する時間が短くなり、サクサクと物事が決まるようになります。会議のムダで悩んでいる方がいたら、試してみてください。
もちろん、これは冗談です。良い子はまねしないでくださいね。
確かに会議の時間は短くなりますが、細かいニュアンスが伝わらず、誤解や行き違いが生まれる恐れが出てきます。ヘタをすると、フォローに膨大な時間を割くことになり、かえって仕事が増えてしまいます。
会議とは貴重なコミュニケ―ションの場であり、組織の知恵を集めて意思決定する場です。いくら時間を減らしても、議論の質が下がったのでは元も子もありません。
目的地が分からないと漕ぎだせない
会議を改革するポイントは段取りにあります。会議を適切にデザインすることで、見違えるほど効率的に進むようになります。
そのためにD・シベットが考案したのがOARRです。会議の参加者全員がオールを持って船を漕(こ)ぐイメージから、そう名づけられています。
会議をうまく進めるために最も大切なのがO(Outcome:アウトカム、成果)です。船のたとえで言えば、目的地です。
「この会議で何を決めるのか?」「何をどこまでつめるのか?」、目指す成果物や終了条件が明らかになっていないと、メンバーの足並みがそろいません。