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売り場の知恵袋!セレクション

新米ママにPOPでアドバイス 子育て社員の提案力 赤ちゃん本舗 古川梨奈子さん

2018/4/11

重点販売商品の陳列棚づくりで4度、古川さんは月間優秀賞に選ばれている

 初めての子育ては分からないことだらけ。戸惑い、迷う新米ママは少なくない。セブン&アイ・ホールディングス傘下の赤ちゃん本舗(大阪市)が運営する「アカチャンホンポニトリモール枚方店」(大阪府枚方市)の古川梨奈子さん(38)はそんな新米ママに陳列棚からアドバイスを送る。

 「赤ちゃんのお風呂グッズ、買い忘れはありませんか?」「忙しい朝だからこそ、簡単時短の手作り朝食」。アカチャンホンポニトリモール枚方店に一歩入ると、小さな黒板や小道具を組み合わせた鮮やかな陳列棚が目に入る。

 本部が決める毎月の重点販売商品をアピールする独自のメッセージだ。ただ、目を引く工夫はそれだけではない。赤ちゃん用の全身シャンプーが重点販売の対象なら、売れ行きでメーカーごとのランキングを作成。赤ちゃんの体を洗うための手袋や風呂上がりのケア用品も陳列棚にまとめて並べることで必要な商品を1カ所にそろえる。

 赤ちゃん本舗は2016年春、本部が指定してきた売り場の陳列の一部を店舗に任せる仕組みを導入した。その一環として、毎月の重点販売商品を「スマプロ売台」と名付けた陳列棚で展開。古川さんはすでに4度、スマプロ売台の月間優秀賞に選ばれている。

 古川さんの棚の演出には先輩ママとしての経験が生きている。枚方市は保育所や幼稚園の数が比較的多く、最寄りの京阪電鉄樟葉駅周辺はニューファミリー層に人気。2児の母である古川さんは自身の経験を通し、役立った道具や気づいたことを陳列棚から新米ママたちに発信している。

 毎月30品目が対象となる重点販売商品。古川さんのスマプロ売台づくりは生活シーンを想定しやすい商品を選ぶことから始まる。実際に商品やPOP(店頭販促物)を並べる際に絶えず意識しているのは「こんな便利な商品、方法がある」と訴えることだ。

 例えば、レンジでつくるおやつ用の蒸しパン。「ホウレンソウ味など種類が豊富にあって、時間がない日は朝食にしていた」。時短勤務で働く自身の日常を踏まえ、「忙しい朝だからこそ、簡単時短の手作り朝食」とアピールした。生後5~9カ月向けのそうめん、うどんと組み合わせたところ、1週間の販売数量は2倍超に伸びたという。

 02年入社の古川さんは京都府内の店舗で働いた後、商品調達関連の部署を経験。産休を経て、ニトリモール枚方店では現在、雑貨や食品の責任者を務めている。

 出産、子育てを経験したからこそ、店頭に並ぶ様々な商品の使い方を身をもって理解し、パッケージの説明文だけでは分からないところまで説明できる。先輩ママの強みを接客に生かす古川さんについて、副店長の梅田真知子さんは「使ったことがなければ買わないような商品でも新米ママにうまく提案できる」と太鼓判を押す。

 「周りに相談する人がいないママたちの不安を和らげてあげる『隣のお姉さん』になりたい」と話す古川さん。身近にいる先輩ママとして、絶えず新米ママに寄り添う接客を目指している。

(大淵将一)

[日経MJ2017年10月9日付]

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