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料理の配送に使う「コールドロールボックス」は、炎天下でも数時間は保冷できた

料理の配送に使う「コールドロールボックス」は、炎天下でも数時間は保冷できた

すかいらーく元社長の横川竟(よこかわ・きわむ)氏の「暮らしを変えた立役者」。第10回はすかいらーくの成長エンジンとなった、集合的調理システム「セントラルキッチン」の成り立ちを明かします。

◇  ◇  ◇

すかいらーくを飛躍的に成長させたセントラルキッチン(CK)の東松山工場(埼玉県東松山市)。私の外食人生でも大きな意味を持ったことなので、少し詳しくお話ししたい。

東京100店、首都圏300店、そして全国に1000店を作る計画を立てた。チェーン経営の普及を掲げるペガサスクラブでも、安全で安価な食材で価値を創造するにはCKを作ることを教えていた。だが、具体化しようにも自分も素人。まずは人探しと言うことで、食品機械メーカーの担当者に相談した。

すると「味の素の子会社に、日本の食品工場作りに最も詳しい東京工業大学出身のエンジニアがいる」という情報を得た。それが金子順一さんで、手伝っていただくことになった。メニューを抜本的に変えてくれた番場善勝さんとともに、CKの作りに尽力してくれた金子さんはすかいらーく成長の恩人だ。

金子さんらとともに50カ所の候補地を回り、電気とガス、水に下水のインフラを備えていたのが東松山だった。ただ水は1日に600トン使用するので、既存の設備では足りない。このため300トンのタンクを新設し、水不足に対応した。

東松山にどんな工場を作るか。欧米の工場を視察することにしたが、思うような工場は見当たらない。例えば米国ではハンバーグのパティを作っているけど、ソースは外注している。食品メーカーのハインツの工場を見ても米国はいためるという料理文化がないのでソテーもできない。英国のステーキハウスも同じだ。

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