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先にエンジンをかけてみたものの……

 「まだ用意ができていないのか。早くしろ。お父さんはもう車に乗っているからな」
 「待ってよ、今終わるから。あれ? ○○を持って行きたいんだけど、どこにあるの?」
 我が家でかつて年中行事のように繰り返された会話です。家族でキャンプに出掛ける朝、当時小学生だった娘の準備が遅々として進まず、しびれを切らした私が大声を上げる。皆さんのご家庭でも同じようなドタバタが繰り広げられてないでしょうか。

でもよく考えてみてください。私がいくらエンジンをかけても、娘の用意が整わないと出発できません。自分だけ仕事を先に進めても意味がありません。「早くしろ」とせかすよりも、娘の準備を手伝うほうが理にかなっています。

この話は働き方改革についても同じです。時々、「全部門(または全社員)の生産性を一律20%アップさせる」という勇ましい目標を掲げる組織があります。

ところが、仕事とは部門と部門の間の連携で成り立っています。いくら優秀な部門が20%アップしても、最も生産性が低い部門が20%アップできなければ、組織全体では20%アップが達成できません。

言い方を換えれば、一番弱い部門さえ20%アップできれば、(別の部門が足を引っ張らなければ)他は何もしなくても全体が20%アップできるかもしれません。一律にやるよりも、どこが足かせかを調べて、そこを強化するほうが効率的な取り組みになるのです。

足かせとなるボトルネックを探し出す

購買部で仕入れた部品を開発部が商品に。それを営業部が販売して、サービス部がメンテナンスします。ある部門のアウトプットは他の部門のインプットとなり、毎日壮大な仕事のリレーが繰り広げられています。

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