N
出世ナビ
セカンドキャリアのすすめ

2018/2/14

セカンドキャリアのすすめ

本来、「ソフトウエア業者」の私には関係のない話なのですが、そのデータについて「なぜこんな計算を行っているのだろう」という疑問が止まりません。失礼は承知ながら、担当者に聞いてしまったのです。「どうしてこの計算なんですか? これだと毎月異常値が出ませんか?」と。

突然、「業者のお兄ちゃん」から質問された担当者の方は目を丸くしています。その顔には「君はいったい何者なんだ?」という警戒感がありありと浮かんでいます。

私はこれはまずいと慌てて言い訳しました。「出しゃばってすみません。私、公認会計士なんです。どうしても計算が気になって」。

すると、担当者は「えっ、会計士さんなんですか! ちょっとお待ちください」と言い残して、向こうへ行ってしまいました。数分後、彼は年配の上司を連れて戻ってきます。

上司「詳しく話を聞かせていただけますか?」

しばらくその上司と話した後、「ご一緒に夕食でもいかがですか?」とお誘いいだたき、豪華な夕食をごちそうになりました。この経験は私にとって、その後の人生を左右するできごとになりました。

資格を「おまけ」にする生き方

会計士という「資格」を持て余していた私は、この日の出来事によってハッと目が覚めました。「会計士という資格を『おまけ』にすればいいんだ」と気付いたのです。

「公認会計士です」ではなく、「公認会計士も持ってます」と言える自分へ。こう書くと同じに見えますが、これは全く違います。会計士として仕事を突き詰めるのではなく、田中靖浩個人として仕事を突き詰めていこう。そのうえで「会計士も持っています」と付け加えることができれば、意外に強いぞ。こう考えたのです。

自分の仕事を固めたうえで、その「おまけ」として会計を位置づければ相当強力な武器になります。会計を必要としない会社・組織など世の中にありませんから。しかし、会計を「本業」に位置づけてしまうと、堅苦しくて嫌われることが多くなります。しかも最近はコンピューター、AI(人工知能)と競合関係になってしまうことも多くなってきました。

次のページ
資格に寄りかかりすぎないで生きよう
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら