変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

何を目指して働き方改革をするのか?

 働き方改革を進めるにあたり、いくつかの目標を設定しました。不適切なものはどれでしょうか。
(1)職場の残業時間の総計を20%削減する
(2)今年度中にテレワークを全社に導入する
(3)5年後に働き方改革のNo.1企業になる
(4)全社員が今年度の有給休暇を100%消化する

答えは「4つとも」です。いずれも目標設定の表現としては、好ましくありません。

(1)は一見何も問題がないようにみえます。ところが、「いつまでに」という達成期限が述べられていないのが残念なところ。それがないと目標として使えません。

(2)はテレワークという言葉の意味があいまいでよく分かりません。具体的に表現しておかないと、どんな姿を目指すのかつかめません。ささいなことでお茶を濁し、「できた」と言い張ることもできます。

(3)は勇ましくてよいのですが、どうやって「No.1企業」を判断するのでしょうか。基準や要件を決めておかないと、進捗のチェックも目標達成の判定もできません。

(4)はここまで述べてきたことをすべて満たしています。唯一心配なのが、本当にそんなことができるのか、です。一人ひとりいろんな事情があり、全員100%はかなりむちゃな気がします。他は一切考慮せず、数字合わせに奔走する事態になりはしないか心配です。

SMARTに目標を設定しよう

チーム(組織)とは、共通の目的を持った集団を意味します。その力を引き出すには、どのような目標を設定し、いかに共有するかが大切になってきます。

米ゼネラル・エレクトリック(GE)社が考案した「SMART」は、目標設定のフレームワークとして、多くの企業が採用しています。Stretch(背伸びをした)、Measurable(測定可能である)、Achievable(達成可能である)、Realistic(現実的である)、Time-related(期限がある)の頭文字をとったものです。

ポイントは大きく2つあります。1つは、何を、いつまでに、どの程度までやるのか、具体的に設定することです。「○○までに△△を□□だけ増やす」といったように、定量的に表すことが好ましくなります。

高すぎる目標が不祥事を生み出す

もう1つのポイントは、目標のレベルです。

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedo日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック