2018/1/19

暮らしを変えた立役者

そもそも卸で商売の経験をしていたが、卸は免許制で参入が難しい。そこで食品小売りで会社を作ろうと考えた。場所は東京・ひばりが丘。たまたま週刊誌が「誰がやってもつぶれる店」という特集で取り上げていた。オープン前だから昭和36年(1961年)か37年初め頃だったか。

以前は北口ストアという名前で魚屋や食肉店、八百屋が軒を並べていたが、周辺の所得も低く、ニーズと合わなかったのだろう。現地へおもむき、交通量調査をやってみると、商売がうまくいくと感じた。

メーカーが作っている商品を並べるだけではうまくいかない。「商売は売り物と売り方。そして価格だ」。これまでの経験から何とかなると思い、兄弟と協議。食料品店の「ことぶき食品」を昭和37年(62年)4月にオープンすることになった。

店のレイアウトや工事、仕入れもすべて私がやった。本当は私が社長になる予定だったが兄2人が入るとなるとそうもいかず、長男より先に参加した次男が社長になった。これだと実動部隊の私と弟が不利になる。そこで兄弟間で、ある「取り決め」を交わした。

[日経MJ(流通新聞)2016年7月15日付]

「暮らしを変えた立役者」は金曜更新です。