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虎ノ門、マッカーサー道路を歩く

2011/3/29

昔ながらの街並み、近隣の人々が憩う緑地、しゃれた雑貨店、知る人ぞ知るレストランや和菓子店……。遠くに出かけなくても、身近なところに思わぬ発見があるもの。わずか10時間もあれば十分、ちょっと時間ができた時にあなたも出かけてみませんか。「THE NIKKEI MAGAZINE(日経マガジン)」(毎月第3日曜日発行、東京、神奈川、千葉、埼玉の宅配限定)で好評連載中の「10hours pleasure」で訪ねた東京都内や近郊の街を紹介します。

東京都港区の虎ノ門から新橋の間で、大規模な道路工事が進んでいる。一帯の街区を含め総事業費約2340億円、環状2号線の一部となる通称「マッカーサー道路」(約1.4キロメートル)だ。

1946年(昭和21年)、国が虎ノ門の米国大使館近くから東京湾の竹芝桟橋まで通じる100メートル幅の道路計画を決めた。しかし事業は進まず内容は見直され、60年以上の時を経て、近年、ようやく計画が動き出した。

幻といわれた道路が通る街のことが知りたくて、虎の門病院付近から歩いてみた。

桜田通りに出る手前に、大きな石がいくつも並んでいた。マッカーサー道路の工事現場で、東京都埋蔵文化財センターが発掘調査して出た石垣の一部だという。かつてこの一帯は「日比谷入り江」と呼ばれていた。徳川家康が入府してから埋め立て、江戸時代は武家屋敷が並んでいた。

マッカーサー道路の建設現場。本線は地下を通る。地上は表参道より広い幅で整備する予定だ

桜田通りを渡るとオフィスビルの間に創立137年目を迎えた芝教会がある。礼拝堂は日によって一般に開放される。運良くパイプオルガンの練習があり、荘厳な音色にしばらく聴き入った。

教会近くに森ビルの超高層ビル予定地がある。地上52階建てで、六本木ヒルズ森タワーくらいの高さになるという。

愛宕側に行くと、店のガラス扉越しに男性の姿が見えた。石田不識さん(73)は琵琶製作者。「石田琵琶店」は製作過程を見学できる。

街のことを聞くと「昭和50年代まで、この辺りには八百屋や魚屋などがあった」と、オフィス街からは想像できない、生活感のある街だったことを教えてくれた。

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