賞金稼ぐプロゲーマー、本当に必要なモノを売る接客術ドスパラ 山本雄河さん

山本さんは自らがプロゲーマーであることはあまり明かさずに接客するという
山本さんは自らがプロゲーマーであることはあまり明かさずに接客するという

東京都心の電気街、秋葉原。ドスパラ(東京・千代田)が運営する「GALLERIA Lounge(ガレリアラウンジ)」は異彩を放つ。品ぞろえはパソコンゲームの関連機器に特化。店頭に立つ販売員、山本雄河さん(24)も現役の「プロゲーマー」だ。

プロゲーマーとしての山本さんはその筋では名の通ったチーム「Rascal Jester」に所属するシューティングゲームの選手だ。賞金を稼ぐため、10月は毎週末、ゲーム会社などが主催する大会に出場しているという。

ガレリアラウンジで働くことになったのはパソコン製造を手掛けるドスパラのグループ会社がチームのスポンサーという縁から。週3~4日勤務し、主にヘッドセットやマウスの販売を担当している。

「ヘッドセットは特に重要。銃を撃ち合う対戦型のゲームでは足音や銃声をいかに聞き漏らさないかが勝敗を左右する」と山本さんは力説する。プロとして真剣にゲームに取り組んでいるからこそ、実感できる道具の重要性。接客でもこうした「プロの目」を生かし、来店客に最も必要なアイテムを的確に探り当てていく。

一言でパソコンゲームといっても、大会で世界一を目指すのか、趣味として楽しむのか。取り組み方次第で必要になるアイテムは大きく異なる。接客の際、山本さんが心掛けるのは「この人はどこを目指しているのか」を聞き出すことだ。

会話のきっかけを探るため、まず注目するのは来店客が店内をどう動くか。「棚の回り方でゲームにどのくらい詳しいかは分かる」という。それぞれの棚に並ぶ商品のメーカーの違いとゲームへの精通度合いに相関関係があるからだ。

ゲームへの精通度合いと目指すレベルを踏まえて、アイテム選びをサポートする。とはいえ、高機能の商品を一方的に薦めることはしない。

「ドトール」や「スターバックス」などカフェチェーンでも働いた経験があるという山本さん。メニューの中からほしい商品を選ぶだけのカフェチェーンに比べると、ガレリアラウンジの来店客には「何を買うべきかが分からない人が多い」。ヘッドセットは性能によって価格差が大きく、さらにパソコン専用の商品などもある。マウスやキーボードも商品によって形状が異なるためだ。

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