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ミキモトの吉田均社長

ミキモトの吉田均社長

宝飾品大手のミキモトがブランドイメージの刷新に動いている。大消費地である東京・銀座で店舗を作り直し、ギフトなど規模を追うビジネスから撤退した。むやみな拡大戦略の結果、宝飾専門店としての輝きを失ったからだ。吉田均社長は「海外のように圧倒的なブランド力を国内でも示したい」と意気込む。

銀座の主力店 明るく開放感

――銀座4丁目本店を6月に改装した狙いは。

「改装前の店は黒光りで重厚感を醸しだし、入りづらい面がありました。今は開放的に明るくしています。ミキモトブランドは海外では圧倒的なんですが、母国の日本では知名度が落ちています。京都の学生に『ミキモトを知っていますか』と尋ねると、知らないとの答えが返ってきました。ブランドてこ入れが急務なんです」

「例えば7階のイベントスペースでネックレスの歴史を紹介するイベントを開いて、文化を発信します。とにかくミキモトを知ってもらい、国内のお客様を戻したい。そうすれば海外の人も来てくれるでしょう」

――宝飾品はインバウンドの影響が大きくなっていますね。

「確かに大きい。インバウンド需要が盛り上がる前後では土日の売上高が2倍ぐらい違います。特に中国人の購買力はすさまじい。希少性のある商品なら数千万円でも1億円でも買います。ところが今は中国人消費が停滞し、難しい状況になりました」

「中国政府による中国本土と外国の内外価格差をなくす政策がきっかけで、高額な商品を買わなくなりました。銀座の場合、売上高に占めるインバウンド比率は一時55%でしたが、今は30%ぐらい。最近の買い手は香港や東南アジアに住む中国系の人々ですね。外国人客全体では50万円以下の商品が売れ筋です。2017年8月期は目標より2~3億円届かない感じかな」

――そんなに悪いわけでもない。

「まあ、そうですね。バブルっぽくはないですが、ここ数年は5%程度は伸びていましたから」

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