「ただ見ているだけだから、大丈夫」。こんな言葉で美容部員の接客を避けようとする来店客も少なくない。杉江さんはこうした来店客が発するサインを見逃さない。商品を手に取るようになったり、一度立ち去った後に戻ってきたりという瞬間は声をかける絶好のタイミングだ。このときも「今日のお洋服、とてもお似合いですね」といった商売とは無縁の内容を会話のきっかけにする。

接客されることが苦手という消費者の心理。杉江さんが来店客のそんな気持ちに寄り添うことができるのは百貨店の化粧品売り場が苦手だったという母親の実体験を知っているからだ。母親が売り場を訪れた際の体験談に照らしながら、来店客に動きを目で追えば、気持ちの変化を読み取ることができる。

百貨店の化粧品売り場ではこのところ、訪日外国人客の姿が目立つ。会計の手続きなどで売り場がばたつき、日本人の顧客には迷惑をかけることもあるという。そうしたなかでも来店客一人ひとりに対する丁寧な接客をどう維持していくか。杉江さんは従来以上に目配りを大切にしている。

(柴田奈々)

[日経MJ2017年7月10日付]

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