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食の達人コラム

トルコライスは大人のお子様ランチ 人気洋食3種盛り カツ丼礼賛(8)

2017/10/13

 和洋折衷料理の最高峰ともいえるトンカツは、丼と出合うことで「カツ丼」という名メニューが生まれた。どんぶり飯とトンカツという組み合わせだけでも実に様々なバリエーションがあるが、洋食系のトンカツアレンジメニューまでその視界を広げると、さらに魅惑の世界が待っている。

 洋食系のカツアレンジメニューの代表といえば長崎のトルコライスだ。

 カレーピラフなど調味されたライスにトンカツがのり、その上にデミグラス系ソースがかかる。さらにそのわきにはスパゲティナポリタン、サラダなども鎮座する。言うなれば大人のお子様ランチ。味のワンダーランドである。

「ビストロボルドー」のトルコ風ライス 歴史と伝統を誇る

 トルコライスは発祥も名前の由来も諸説あるが、その中でも有力と言われる発祥の歴史を受け継ぐお店が「ビストロボルドー」だ。こちらのお店では「トルコライス」ではなく「トルコ風ライス」と言うメニュー名。

 昭和30年代、店主の父が神戸の「シルバーダラ」と言う将校クラブに勤めているころ、冷やご飯を焼き飯にして出すのに、外国人向けと言うこともあり、トルコの「ピラウ」というピラフの語源となった料理に似せて、考案した料理とのこと。

 当初のスタイルはピラフがメインで、おかずとしてカツとスパゲティをのせていたらしい。ちなみにトルコライスの名前の由来として、カレーピラフ、スパゲティ、カツが三大陸にまたがる食文化だから、地理的に「トルコライス」とした説。そして三つの料理の三色をトリコロールに見立ててそれがなまって「トルコライス」という説があるが、この両説は数十年前、地元タウン誌の編集会議でたてた仮説であったことを、当時の編集者が後に明かしている。

 なおトルコはイスラム教の国で豚肉は食べないのでもちろんトルコに「トルコライス」はない。

「ツル茶ん」のトルコライス 高い人気で観光ガイドなどでも紹介される

 地元で人気のトルコライスといえば、大正14年(1925年)創業の「ツル茶ん」の名前がまず出てくる。九州最古の喫茶店と言われる歴史あるお店だ。こちらには数種類のオリジナルトルコライスがあるが、ノーマルのトルコライスは、バターライスに細めのパスタ、カツにカレーがかかったもの。バターライスは軽くあっさり仕上げてある。カツのサクサク感が心地よく、カレーソースは欧風カレーっぽくやや辛め。全体のボリュームはかなりのものだ。

 他にはチキンやシーフード、ビフテキがカツの代わりにのせられるオリジナルトルコライスがある。「フリカンデルトルコ」という聞きなれないメニューの「フリカンデル」とはオランダ風ハンバーグ。江戸時代、出島に伝わったと言われているフリカンデルをアレンジしたとのことで、それぞれ素材に合うソースがかけられている。

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