料理はかどる 便利なキッチン小物何でもランキングシリコーンに熱い注目

家庭で料理して食べる内食志向を受け、キッチン用品売り場がにぎわっている。新たな素材や形状に工夫を凝らした新製品も相次いでおり、選ぶのに困るほどだ。従来品や類似品と比べて使い勝手がよく、いろんな場面で活躍するキッチン小物を専門家が実際に試して選んだ。

1
390ポイント
シリコーン調理スプーン(無印良品)
耐熱性の高いシリコーン素材を使ったスプーン。材料を混ぜるときに生地がこびりつきにくい。先端部分に柔軟性があるため、シチューなどを鍋底のカーブに沿って余さずにすくえる。耐熱温度は250度で、いためるときにも使え、取り分けの際のスプーンにもなる。芯はステンレス素材。
「フライパンのカーブにちょうどいい丸み」(池上正子さん)、「いためる、盛りつけるがこれひとつでできる」(野口英世さん)、「スプーンの大きさ、深さのバランスがよい。煮物などを混ぜたり、取ったりするときも崩れにくい」(柳瀬真澄さん)
(1)850円(2)色は黒のみ。シリコーン素材のシリーズとして、はけやボウルなども(3)0120・14・6404
2
385ポイント
簡単皮むきグローブ ムッキー(ファイン)
はめてこするだけでジャガイモやゴボウなどの野菜の皮を薄くむくことができる手袋。ぬるぬるしたり、手がかゆくなったりするサトイモやヤマイモなども素手を使わずに皮をむけるほか、洗いながら皮むきができ時間の短縮にも。2007年の発売以来、累計170万個を売った人気商品。
「仕上がりも想像以上にきれいにむけ、コストパフォーマンスが高い」(杉原正規さん)、「使い終わった後、グローブについた皮は洗い流せるので手入れも簡単」(町田えり子さん)
(1)980円(2)普通サイズはオレンジと黒、女性・子ども用はオレンジ、ピンク、黄、緑(3)047・332・5300
3
365ポイント
シリコンターナー(ミニ)(オクソー)
ヘッドにシリコーン素材を使った小ぶりのフライ返し。耐熱温度は310度。ゆでたジャガイモなど軟らかな食材でもあまり崩さずにいためられる。小さな食材の間にも入るよう柄が曲がっており、弁当用に1つのフライパンで数種類の料理を焼くときなどに便利。へら代わりにもなり、フライパンに生地を流す際、ボウルやスプーンに残った生地もきれいに取れる。
「ヘッドのしなり加減がよい」(植田尚子さん)、「小さいフライパンでも使いやすい」(本間美紀さん)、「フライパンや鍋底になじむ」(今別府靖子さん)
(1)1470円(2)ヘッドの色がバジル、ラズベリー、グレーの3色(3)0570・03・1212
4
355ポイント
クッキングスパチュラ スリムタイプ(フライングソーサー)
シリコーン素材でできたへら。弾力があり幅3センチと細身で、ビンの中身をきれいにかき出せる。耐熱温度300度で、ボウルで混ぜるのはもちろん、いため物などにも。持ち手はやや太めで握りやすく、へらと一体になっており洗うのも楽。「形状、大きさが絶妙」(杉原さん)(1)1260円(2)赤、白、青、茶、黒など7色(3)03・3387・5474
5
300ポイント
プレミアムシリーズ ゼスターグレーター(マイクロプレイン)
ニンニクからアーモンドまで食材を問わず、力を込めなくても細かくおろせるおろし金。レーザー加工した刃が食材をつぶさずに繊維を切り柔らかい食感におろせる。「手入れも楽で水で流すだけで落ちる」(野口さん)、「これ1つで数種類おろせて便利」(山本奈緒子さん)(1)3150円(2)持ち手が黒、赤、黄など6色(3)042・795・4311(池商)
6
285ポイント
スプーンマッシャー(マーナ)
様々な用途に使えるマッシャー(つぶし器)。食材をざっくりと切ったり、混ぜたり、すくったりするのも可能。イチゴをつぶしながらジャムを作るときにも。耐熱温度200度。「卵を黄身と白身にわけるときも便利」(柳瀬さん)、「鍋やボウルを傷つけず軽くて使いやすい」(青木敦子さん)(1)680円(2)赤、黄、茶の3色(3)03・3829・1111
7
245ポイント
ザ・おろし(新考社)
おろし面を湾曲させて傾きを付け、力を入れなくても済むようにしたおろし金。口当たりよくなるよう刃の角度も調整。裏返して水で流すだけで洗える。大根のほか、ショウガ、ワサビ、堅いチーズなどにも。底に滑り止め。「片手でもおろせる。幅も太めで大きい大根もそのまま使える」(柳瀬さん)(1)2100円(2)黄、青など(3)03・3241・0110(木屋本店)
8
230ポイント
ベジタブルピーラー(ピールアピール)
持ち手のないシンプルな皮むき器(ピーラー)。小さく手になじみ、小回りがきいて自在に皮がむける。野菜の薄切りにも。スイス人デザイナーが手掛けた。「すべりがよく、皮むきが楽」(野口さん)、「切れ味もよく、場所をとらないピーラーが欲しい人によい」(山本さん)(1)1260円(2)刃の形状が異なるモデルも(3)03・3796・0951(ビクトリノックス・ジャパン)
9
225ポイント
スクエアポットホルダー(マストラッド)
耐熱温度250度のシリコーン製鍋敷き・鍋つかみ。滑り止めの溝が両面にあるほか、自由に折り曲げられる。収納も楽。「食材をこねるときボウルの下に敷くと滑らず便利」(町田さん)、「柔らかいので、いろいろな形状のものをつかめる」(青木さん)(1)1785円(2)青、オレンジ、白、チャコール、紫など8色(3)03・5574・7688(スパンキーケイ)
10
210ポイント
SELECT100 計量スプーン(貝印)
置いて使える計量スプーン。一般的な計量スプーンよりも直径が小さく、小さなビンの調味料も取り出しやすい。大さじ、小さじ、小さじ1/2、小さじ1/4がセットになっており、重ねて収納も可能。「量ったモノを小皿に移す必要なく、そのまま置いておけるので便利」(今別府さん)、「転がらないので収納もしやすい」(杉原さん)(1)1260円(2)1種類のみ(3)0120・016・410

対象としたのは、調理用具のうち、鍋類やフライパンなどを除いた小物類。上位に目立ったのが、耐熱性に優れたシリコーン素材の製品だ。1、3、4、9位が取り入れており、いずれも200度以上の温度に耐える。

シリコーン素材を使ったキッチン用品は、水切りざるや電子レンジ用蒸し器など、ランキングに入った商品以外にも増えており、人気になっている。かつては「普通のゴムやプラスチックと混同し、熱に溶けてしまうのではと不安がる人が多かったが、認識が高まり、利用者が増えている」(ライフスタイルジャーナリストの本間美紀さん)。

伸縮性があるのもシリコーン素材の特徴だ。狭い間に入ったり、小回りのきく動きができたりするため、高評価につながった。色も豊富。「機能だけでなく、キッチンを楽しくしたいとデザインにも一段と注目が集まっている」(伊勢丹新宿店キッチン雑貨バイヤーの杉原正規さん)

手早く調理や後片付けができる「時短」も最近の調理用具のキーワード。2位の製品は野菜を洗いながら皮をむくことができる。また、おろし金は食材が詰まりがちで洗うのが面倒だが、5、7位の製品は水を流すと食材も落ちる。

今回のグッズは2位と、7位の受け皿部分を除き、食器洗い乾燥機にも対応している。シリーズ展開しているものも多いので、自分に合った道具を探せば、調理が一層楽しくなるだろう。店によって品ぞろえは異なるが、大手百貨店や専門店、東急ハンズ、ロフトなどで購入できる。

米・仏などの海外メーカーも人気

海外メーカーの活躍も目立った。3位のオクソーは米国で1990年に誕生。関節炎の妻がリンゴの皮をむくのに苦労する姿を見た創始者が、子どもからお年寄りまで簡単に使える製品を作ろうと始まった。掲載を1社1商品にしぼったためランキングには入らなかったが、同社は上から目盛りが見える計量カップ「アングルドメジャーカップ」やソースがからまりやすいはけ「シリコンブラシ」も高評価だった。

5位のマイクロプレインも米国の会社だ。元々は大工用品メーカーで、ヤスリでオレンジの皮をこするという発想からキッチン用品に進出。切る、おろすの道具類が充実している。8位のピールアピールはスイス、9位のマストラッドはフランスのブランドだ。


表の見方 数字は専門家の評価を点数化。商品名の下は店名・ブランド名(1)1月中旬の東京の百貨店などでの実勢価格(2)外観色やサイズなどの種類(3)問いあわせ先の電話番号
調査の方法 調理に使う小物が対象。鍋類やフライパンのほか、電子レンジ用グッズ、調理家電も除いた。東急ハンズやロフトなどでの売れ筋と専門家の推薦で32商品を候補に選出。専門家が実際に使い、利便性や出番の多さ、価格などを総合的に評価した。1つのメーカーで複数の商品が入った場合は最上位の1種類を掲載した。専門家は次の通り(敬称略、五十音順)。
青木敦子(料理研究家)▽池上正子(同)▽今別府靖子(同)▽植田尚子(高島屋MD本部チーフバイヤー)▽杉原正規(伊勢丹新宿店キッチン雑貨バイヤー)▽野口英世(フードコーディネーター)▽本間美紀(ライフスタイルジャーナリスト)▽町田えり子(料理研究家)▽柳瀬真澄(フードコーディネーター)▽山本奈緒子(ライター)
エンタメ!連載記事一覧