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旬のサンマをよりおいしく 塩選び、塩加減のポイント

魅惑のソルトワールド(6)

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NIKKEI STYLE

うだるような暑さももう終わり。今年もこの季節がやってきました。そう、食欲の秋です。

おいしい食材が豊富に出てくるこの季節、特に見逃せないのがサンマです。ぷくぷくと太って脂ののった、つやつやのサンマに塩を振ってグリルへ。ふっくらジューシーに焼きあがったサンマの塩焼きは、ごはんのおともによし、酒の肴によし。気が付けばペロリと一尾食べ切ってしまう、箸が止まらないおいしさです。

今回は、最高においしいサンマの塩焼きを作るためには外せない塩加減のコツと、サンマのおいしさを最大限に引き立ててくれる塩をご紹介します。

味の決め手は"いい塩梅"

料理をおいしく仕上げたい時、どの塩を使うかというのはとても重要なことですが、それにも増して「どんな塩加減にするか」というのは、さらに重要です。食材と相性の良い塩をセレクトしたとしても塩加減を間違ってしまっては、しょっぱさが際立ってしまったり、食材の味を殺してしまったりと、料理としての完成度が低くなってしまいます。

料理の種類によっても適切な塩分濃度は異なるのですが、おいしいと感じられる塩の濃度は非常に狭く、約0.5%~約3.0%と言われています。目安となるのは、体液の塩分濃度に近い0.9%程度。味付けに迷ったらこの濃度にしておくと、大きな間違いはありません。

海の魚を焼く時には、海水に近い、ちょっと濃い目の3.0%がおすすめです。

塩を振るのは15~30分前

サンマに塩を振るタイミングはいつが最適なのか?

そもそも、魚を焼く時に塩を振るのは、味付けという役割のほかに、余分な水分とともに生臭みを抜くのと、たんぱく質を引き締めて食感を向上させるため。塩を振るタイミングは、食べる直前だとか、振ってから1時間おくべきだとか諸説ありますが、私がおすすめしたいのは、焼く15~30分前です。

鮮度が良い旬の生サンマなら生臭みもないですし、ふくよかな身の食感を大事にしたいので、15分前で十分。一方、一度冷凍してから解凍したサンマの場合は、生臭みを抜くために、焼く30分くらい前には塩を振って置いておき、焼く前に一度余分な水分を拭き取ってから焼くのがおすすめです。

さて、それでは、旬のサンマを最高においしくしてくれる塩をご紹介します。

脂を甘く、身をうまく 「粟国の塩釜炊き」

この塩が生産されているのは「粟の国」と書いて「あぐに」と読む、沖縄県本島からおよそ60キロほど離れた場所に位置する離島です。工業排水がなく、美しい海が保たれているこの島に、沖縄本島出身の小渡氏が製塩所を構えたのは、1995年のことでした。

長らく製塩の研究を続けてきた同氏がたどり着いたのが、枝条架式塩田。約1万5000本もの竹枝を使って高さ10メートルほどのタワーを組み上げ、そこに目の前の海から取水した海水をかけ流して濃縮。薪で熱した平釜に移して、熟練の技で炊き上げています。

塩が溶けるほどに、しっかりしたしょっぱさ、うまみ、甘味、酸味、苦味、雑味などの味が、次々と口の中で広がります。どっしりとした厚みのある味わいで、濃厚なうまみがあとをひきます。

この塩の力強さが旬のサンマの脂を甘く感じさせ、身のうまみを引き立ててくれるので、ごはん2膳はペロリと平らげてしまいます。冷めてもおいしいので、焼いたサンマをほぐして混ぜご飯にするのもおすすめ。

また、ナトリウム以外のマグネシウムやカリウムなどのミネラルを多く含み、健康志向の人にも人気がある塩です。

血合いのうまみを引き出す 「のだ塩

岩手県の野田村では、かつて数百年もの間、海岸沿いで生産した塩を牛の背に乗せて内陸部に運び、穀物と交換していました。このような道は通常「塩の道」と呼ばれますが、特にこのエリアでは、牛(べこ)を使って運んだことから「野田塩べこの道」という名称がついている。

一度は途絶えたものの、自然に濾過された地下海水を薪で熱した鉄鍋で煮詰めるという伝統的な製法を復活させたのが、この「のだ塩」です。海水を足しながら4日間かけて煮詰めるので、生産量が非常に少ない。

おいしい苦味とうまみが口の中に広がり、ほのかに鉄由来の酸味を感じます。最後にうまみの余韻が長く続きます。サンマの塩焼きに使うと、血合いの部分の鉄分と塩の鉄分が同化して、濃厚なうまみを演出してくれます。冷えると少し血合いの生臭みが出る場合があるので、熱々で食べるのがおすすめ。

はらわたの苦味をおいしく「矢堅目の藻塩」

長崎県の五島列島の一つ、新上五島の海水とホンダワラ(玉藻)を使用して生産される藻塩です。ご夫婦で仲良く塩づくりに励んでおり、その真面目な姿勢と製品のクオリティーは、県内外から高い評価を得ています。

天日干ししたホンダワラを海水に漬けこんでエキスを抽出しながら、およそ1日かけてじっくりと炊き上げています。溶ける時にふわっと香るホンダワラ由来の磯の香りが、海辺のさわやかな風を思い起こさせてくれます。

適度なしょっぱさがサンマの脂を引き締めつつ、はっきりとした苦味が内臓の苦味と同化して、珍味のような癖になる濃厚なうまみを感じることができます。酒の肴にぴったり。ついつい飲みすぎないように注意してくださいね。

フライパンでも簡単に焼ける

さて、旬のサンマを最高においしく食べる塩をご紹介してきましたが、最近は、ご家庭のグリルが臭くなるからあまり焼き魚はしない、なんて寂しい声もちらほら。そんな方のために、フライパンでおいしくサンマの塩焼きを作る方法をご紹介します。

これなら、脂でグリルが汚れたり、煙が出たりせずに、おいしいサンマの塩焼きを楽しめます。

1.胸ヒレの辺りで半分に切り、表になる部分に1.5センチ幅くらいに飾り包丁を入れる。塩を振って15分置く。

2.サンマを塩水で洗って、再度塩を振る。フライパンにクッキングペーパーを敷いて点火し、飾り包丁を入れた面を下にしてサンマを並べ、中火で焼く。

*塩水で洗うのは、魚の内部に水が入り込みうまみが薄まるのを防ぐためです。

3.片面7分ずつ焼き、こんがりと焦げ目をつける。途中で脂が出て来たら、ティッシュなどでふき取る。

旬の食材を、相性の良い塩で楽しむ。新鮮な食材が豊富にある時期だからこそ楽しめる贅沢です。ぜひ、お楽しみあれ。

(一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会代表理事 青山志穂)

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