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塩そうめんに塩豆腐 残暑に負けない夏の塩味グルメ

魅惑のソルトワールド(5)

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NIKKEI STYLE

8月もいよいよ終盤。長雨に見舞われた関東でもようやく暑さが戻ってきました。夏は暑くなくっちゃと思いつつも、暑くなればなったであまり食欲も出ず、あっさりした食べ物や、汗で失った塩分を取り戻そうと、しょっぱいものが食べたくなりがち。

今回は、そんな体調の時にぴったりな、塩を使ったおいしい夏の新定番メニューをご紹介します。

ブームの予感「塩そうめん」

アレンジレシピ本が出版されたり、そうめん研究家が連日テレビや雑誌に登場したりと、今年なにかと話題なのが「そうめん」です。

素早く茹でられ、喉ごしがよいそうめんは夏の定番メニューですが、ただめんつゆにつけて食べるのではなく、トマトソースやジェノベーゼソース、パクチーなどのエスニックなハーブなどを活用した新しい食べ方がどんどん提案されています。その中でも特におすすめしたいのが、「塩そうめん」です。

作り方はいたってシンプル。

そうめんを少しだけ固めに茹でて、氷水で締めてからしっかりと水気を切ります。そこに、青い草の香りがするフレッシュなオリーブオイルとお好みの塩をまわしかけ、全体によく混ざるように和えます。同じく冷やしたお皿に盛り付けたら、完成です。

「塩そうめん」におすすめの塩は、オイルにまけない少し強めのしょっぱさがあり、同時にうまみや甘味も感じられる塩です。そうめんにしっかり馴染ませたいので、結晶の堅い岩塩よりは、結晶の結合が緩やかで溶けやすい釜炊きの塩が良く、また、粒ができるだけ小さいものを選びます。

嗜好は人によって異なるので、どれを最高とするかは難しい問題ですが、今回は私が塩そうめんにおすすめする2つの塩をご紹介します。

1つめは、石川県珠洲市産の「大谷塩」です。

江戸時代から続く「揚げ浜式塩田製法」を採用する塩田が多く存在することで有名な塩の名産地であるこの地で、浜士の中前賢一さんの手によって生み出される海水塩です。抜群に濃厚なあとひくコクが特徴で、塩でありながら、上質な発酵バターを食べたあとのような風味が口の中に残ります。

塩そうめんに使うと、うまみが増して、少しこってりとした仕上がりになります。少しだけ粒が大きいので、ミルで細かく挽くのがおすすめです。

2つめは、長崎県雲仙市小浜町産の「スイーツソルト」です。

親子2代の二人三脚で、この地に湧く高温の食塩を含んだ温泉水と海水を原料に製塩を行っています。100℃を超える温泉水の熱を利用して、湯煎をしながらじっくりと熱を加えて濃縮していく製法で、二酸化炭素の排出もほとんどなく、環境への配慮も万全です。

適度なしょっぱさと強めのミネラル感が特徴で、カルシウムを多く含むことから、上品な甘さを感じます。前述の「大谷塩」と比べると、あっさりとした仕上がりになります。

3つめは、北海道産の洞爺湖町で生産されている「カムイ・ミンタルの塩」。アイヌ語で、「神々が遊ぶ庭」という意味です。

3つの釜を移動させながらじっくり濃縮し、不純物をしっかりと除去し、さらに14時間かけて煮詰めて結晶化させています。適度なしょっぱさとイノシン酸を思わせる濃厚なうまみが特徴で、さらりと溶けたのち、そのまま酒のつまみになるほど濃いうまみが広がります。かなりこってりとした味わいに仕上がります。

なお、そのまま塩とオイルだけで食べても十分おいしいですが、ちょっと野菜を採りたいな、ちょっと豪華にしたいなという時は、さっとできるアレンジがおすすめ。

たとえば、まるごと凍らせたトマトをおろし器で削ってかけると、旨味が増すとともに見た目にも華やかになります。また、オリーブオイルをごま油に変えて、みょうがやきゅうり、大葉、かいわれ大根などを細かく刻んで混ぜた薬味をトッピングするのもおすすめです。

まるでモッツァレラチーズ?「塩豆腐」

「豆腐はしょうゆで食べる」という人がほとんどだと思いますが、実は塩で食べると、大豆の味わいがぐんと前面に出て、豆好きの人にはたまらないおいしさになります。そのまま豆腐に塩をかけて食べるのももちろんおいしいのですが、そこにちょっとひと手間を加えて、塩をまぶして一晩寝かせることで、豆腐が驚きの食感に変身します。

プチブームになっている「塩豆腐」。作り方をご紹介しますので、ぜひ試してみてください。

水を切った豆腐に、重量の約1.5%~2%程度の塩をまぶし、全体的に馴染ませます。

キッチンペーパーで3重にくるみ、ザルの上などに置くなどして、冷蔵庫で半日寝かせます(水が出てくるので下に皿などを敷きます)。

半日も経つと、キッチンペーパーはびしょびしょになっていますので、新しいものに交換してくるみ直して、さらに半日寝かせたら、できあがり。

どうしてこのような変化が起きるのでしょうか?

豆腐に含まれる大豆たんぱくは塩にとける性質があるため、1日寝かせている間に、豆腐内部の組織が溶解し、口当たりがとても滑らかになります。そして、塩の浸透脱水作用で豆腐内部の水分がしっかり吸い出されることで食感が生まれ、その2つが相まって、まるでモッツァレラチーズのように変化するのです。

豆腐などの大豆加工品は、カルシウムが多い塩と相性がよく甘味が増すことが多いため、「塩豆腐」を作る際にも、カルシウムが多めのものを選びます。また、しっかり浸透させないといけませんので、そうめんの時と同様に、溶けやすい海水塩の粒が小さいものを選ぶとよいでしょう。

「塩豆腐」を作るのに私がおすすめする1つめの塩は、福岡県産の「関門の塩」。

この地域独特の梅花石に浸透した海洋深層水を原料にして生産される海水塩で、カルシウム含有量が100グラム中1400ミリグラムと非常に多いのが特徴です。

まろやかなしょっぱさで甘味を感じる味わいで、細かくふわっとしたやわらかい粒は、しっかりと豆腐に浸透していきます。この塩を使うと、豆の甘さがより強調されます。

2つめは、沖縄県宮古島産の「雪塩」です。

豆腐づくりには海水から塩を採取したあとのミネラルの溶液「にがり」が使用されています。食材と塩を合わせる時の基本は、同じ特徴を持つ者同士を探してあげること。それにより同化が起き、うまみを強く感じます。

「雪塩」は、瞬間的に水分を蒸発させる特殊な製法で、従来の製塩方法だと分離してしまう「にがり」も閉じ込めたまま海水を結晶化させるため、この同化作用によって、うまみの強い「塩豆腐」ができあがります。パウダー状なので、浸透が良いのも魅力の1つです。

できあがった「塩豆腐」はそのまま食べてももちろんおいしいのですが、そうめん同様、ちょっと手を加えてあげると、一気に華やかさが増します。

まず試してみていただきたいのが、「塩豆腐のカプレーゼ」。スライスしたトマトと塩豆腐、バジルを交互に重ねて、オリーブオイルをまわしかけるだけ。塩豆腐にしっかり塩味がついているので、さらに塩をかける必要はありませんが、もしもう少し塩気が欲しい方は、塩豆腐に使った塩と同じ塩を追加すると、全体のまとまりがよくなります。

また、「塩豆腐」はディップソースとしても活躍します。オリーブオイル、きざみにんにく、ブラックペッパーと一緒にミキサーに入れてよく混ぜると、ガーリック風味の疑似チーズのできあがり。クラッカーにディップして、お酒のおともにどうぞ。

そうめんも豆腐も塩も、いつも食べているもので、特別なものではありません。

でも、使い方や組み合わせ方を工夫すると、たちまち新しい世界が広がります。ぜひ、いろいろな塩の使い方にチャレンジしてみてくださいね。

(一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会代表理事 青山志穂)

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