「お金を使わない」は本当? ミレニアルが見出す価値
気になるミレニアル世代!(3)
「モノを買わない」といわれることが多いミレニアル世代。2000年以降に社会人になったミレニアル世代は、日本ではバブル崩壊後の「失われた20年」が幼少期から学生時代に重なることもあってか、背伸びをしてブランド品を購入するよりも身の丈に合ったモノやサービスで十分だと考える傾向が強いといいます。
さらに、彼らがシェアリング(共有)に価値を見出していることも拍車をかけています。気の合う仲間と居間やキッチンを共有するシェアハウス、車を持たずに必要なときだけ使うカーシェア、日用品や衣料品を個人間で売買するフリーマーケット(フリマ)アプリ――。いずれもミレニアル世代からの支持が厚く、それ以外の世代にも浸透し始めました。
米国に目を転じれば、ミレニアル世代の起業家らが立ち上げたシェアリングビジネスが「破壊的イノベーション」を起こし、業界地図を塗り替えつつあります。民泊仲介の米エアビーアンドビー、配車アプリのウーバーテクノロジーズは代表例。ともに設立から10年足らずで未上場ですが急速な成長を遂げ、推定の企業価値は数百億ドル(数兆円)規模とみられています。
こうしたことからも、ミレニアル世代が生み出す新たなビジネスモデルや消費トレンドは、経済の先行きを見通す「先行指標」ともいえそうです。
日本のミレニアル世代が好んでお金や時間を割きたいと思う場所も出てきています。この世代に人気だという少し変わったトレーニングスタジオや、語学だけでなくプラスアルファを学べるという留学サービスを提供する会社を、崔真淑が取材しました。
気になる世界経済、日本の景気の行方はどうなる? 経済を動かすカギとは? 日経CNBCコメンテーターの崔真淑が取材する番組「SAIが行く!~ウーマンエコノミストの気になる今!~」のリポートをお届けします。毎週木曜日掲載。
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