なぜ思わず笑顔? 孫正義氏の株主総会

「道・天・地・将・法」。これはビジネスを立ち上げるにあたっても、必ず検討しておきたいポイントです。

「孫の二乗の法則」には、これに孫社長オリジナルの文字「頂」が加えられています。「頂」とは、「ビジョンを持つ=山の頂上から見渡した景色を想像する」ということ。山の頂上に登らなければ、そこからの景色は見られないが、山に登る前にそれを想像するのが「ビジョンを持つ」ということだそうです。おそらく孫社長には、凡人がうかがい知り得ない「頂上からの景色」が見えているのでしょう。

17年のソフトバンクはNTT、トヨタ自動車に続く史上3社目の「営業利益1兆円超え」を達成しました。だから、鼻息が荒いのは当然のこと。孫社長は情報革命の未来にかかわる「明るい未来」についてたっぷり話したうえで、「今、人生が楽しくてしょうがない、面白くてしょうがない」と語って、会場から拍手を浴びたそうです。

情報通信の未来がどうなるのか、それは誰にもわかりません。明日が見えないからこそ「この人を信用してみよう」「この人に未来を託してみよう」と思える将であるかどうか。それが重要なポイントになるのです。誰も見たこともない「頂」からの景色を語る。それは「未来を語る力」とも表現できるでしょう。未来への不透明性が高い、あるいは変化が激しい戦場であるほど、将の「未来を語る力」が大切なのは言うまでもありません。

孫社長はしばしば壮大なビジョンを語る

夢を語るのも経営トップの仕事

近ごろは「企業価値の向上」を口にする経営者が増えました。分かったような、分からないような言葉です。この企業価値、簡単に言えば、「将来キャッシュフローを現在の価値で測ったもの」と表現できます。もっと簡単に言えば「将来に稼ぐであろうお金の合計」です。

企業価値は、将来どれだけ金を稼ぐかの「予測」によって決まります。もちろん将来のことは誰にもわかりません。だからこそ株主から見て「この人に託してみよう」と思える経営者であるかどうかが極めて重要となります。株主からの期待を受けるために必要なものは過去の実績数字だけではありません。大きな夢を抱きつつ、強いリーダーシップによって部下を率い、現実に金を稼ぐことができる経営者なのかどうか。その判断においては人柄や見た目もポイントになります。

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