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退屈になりがちな株主総会さえ、孫正義社長は盛り上げてみせる(2017年6月のソフトバンク株主総会)

退屈になりがちな株主総会さえ、孫正義社長は盛り上げてみせる(2017年6月のソフトバンク株主総会)

うっとうしい梅雨の季節に、経営者の気分をさらに憂鬱にさせるのが「株主総会」です。6月末には多くの会社の株主総会が開催されます。それは大企業の社長にとって、大いにストレスのたまるイベント。総会で株主からどんな質問が出るか、それを事前に知ることはできません。

「その場に行ってみないと、何が起こるかわからない」。これは社長にとって、かなりの恐怖です。だから、最近は事前に入念なリハーサルを行い、分厚い「質疑応答・想定問答集」を用意します。社長だけでなく、関係部署を巻き込むだけに、トラブルが起こらぬよう、とにかく無難に粛々と議事進行することが肝要とされてきました。そんな総会が面白いわけがありません。

しかし、私の友人Aは「面白かった!」と某社の株主総会から帰ってきました。これは不思議な話です。彼が総会に行った会社の名はソフトバンクでした。

2017年6月21日に開催されたソフトバンクグループの株主総会。主役の孫正義社長は「孫子の兵法」の大ファンです。たまたま名前も同じ孫社長。孫子を愛読するだけにあきたらず、自ら「孫の二乗の法則(兵法)」を編み出しました。それは孫子に登場する5つのキーワード漢字に加え、孫社長オリジナルの漢字を追加した25文字から成り立っています。

「孫の二乗の法則」は、孫子の兵法にも登場する「道・天・地・将・法」から始まります。

「道」 戦いの大義はどちらにあるか?

「天」 時間やタイミングの利はどちらにあるか?

「地」 場所や地の利はどちらにあるか?

「将」 将帥の能力・器量はどちらが上か?

「法」 規律やルールはどちらが優れているか?

孫社長が重んじる「頂」の視点

孫子はこれらをよく検討したうえで「戦うべきか否か」を考えなさいと説いています。やたらに気合いだけで突っ込んではいけない。あくまでクールにかつ現実的に、勝てるのかどうかを検討したうえで戦いに臨めという教えです。

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