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コカ・コーラ 世界の有力ブロガー集め、リオ五輪発信 オリパラのマーケティング(中)

2017/7/4

コカ・コーラがリオ五輪で設けたSNSの情報発信基地(写真:コカ・コーラ)

前回(「IOCも一目置く コカ・コーラの『五輪スポンサー術』」)に引き続き、日本コカ・コーラの東京2020オリンピック ゼネラルマネジャーを務める高橋オリバー氏に、リオデジャネイロ五輪におけるコカ・コーラの取り組みを聞く。

スポンサーとして高いお金を払っている以上、重要なのは「アクティベーション」、つまりマーケティングに触れた消費者に製品の購入や情報のシェアなどの行動を起こしてもらうことだ。コカ・コーラはリオ五輪に世界中の有力ブロガーを呼び寄せ、SNS(交流サイト)によるマーケティングを試みた。若い世代に大きな影響を与えられることを確認したという。

(聞き手はスポーツジャーナリストの上野直彦)

■SNS、若い世代に強い影響力

――リオ五輪で、オリバーさん自身が最前線で感じたマーケティングの成果は何でしたか。

「若い世代、特に15~19歳の若者をターゲットにした取り組みです。SNSを使ったコミュニケーションが非常にうまくできました。ブラジルだけではなく、オーストラリアや米国、英国などからインフルエンサー(SNSで影響力を持つ個人)を招き、(彼らが集う)ブースを設けて、五輪に関する情報を発信してもらいました。この取り組みは反響がすごく大きくて、コカ・コーラとしても新しい試みができたと思います」

高橋オリバー氏(写真:加藤康)

――SNSによる情報発信は、かなり有効だったんですね。

「やはり若い世代は常にSNSをフォローしていて、反応が早い。テレビや新聞、雑誌で打つ広告とは全く反応が違います。情報に触れた人が、自ら情報を拡散していくことも大きい」

「リオではパラダ・コカ・コーラという展示ブース内にSNSの情報発信基地を設けました。壁には、各国のテレビ中継を表示して各会場の競技の様子を映していました。ブースには、様々な国のインフルエンサーが100人くらい集まっていたのではないかと思います」

――プレスルームのSNS版のような感じですね。SNSで記事を発信して広告収入を得ているブロガーのような人々が集まって、五輪関連の記事を発信していたと考えればいいでしょうか。

「そうです。国際放送センター(IBC)のSNS版です。夜遅くまで、ずっと活気があって、ドーナツをかじりながら原稿を書いていたり、結構面白かったです」

――ブロガーは、公式のプレスルームになかなか入れてもらえないということもあるのでしょうね。他社で、同じような取り組みをしているところはありましたか。

「なかったと思います。だから、毎日のように他の会社からの見学がありました。『今日、見学に行きたいのだけど、何時に入れる』といった問い合わせが多かったようです。大会の情報発信という意味では今後、IOCも変わっていくのかもしれません」

■小容量のペットボトルを普及

――リオ五輪ではどんなレガシー(遺産)を設定したのですか。

「レガシーの一つに、小さいサイズのペットボトルの普及がありました。日本では当たり前にあるサイズの商品ですが、ブラジルにはなかったんです。ペットボトルのサイズを小さくすることで、サステナビリティー(持続可能性)の観点で無駄がなくなります。加えて、(輸送などの)コストが下がって、お買い求めいただきやすくなる。商品としても、フレッシュなものを適温でおいしく飲んでいただけます。リオ五輪に合わせて、小さいサイズの商品を初めてブラジルの市場に出しました。聖火リレーを通じて、ブラジル全土にサンプリングを実施したことも大きかったです」

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