グルメクラブ powered by 大人のレストランガイド

食の達人コラム

塩は形で味変わる? 球状、板状、ピラミッド型結晶も 魅惑のソルトワールド(2)

2017/6/16

みなさん、塩の味は「しょっぱいだけ」と思ってはいませんか?

「え、塩だからしょっぱいに決まってるじゃないか」という声が聞こえてきそうですね。はい、その通り、塩はしょっぱいです。でも、実はしょっぱいだけではないんです。今回は「塩の味」とそれを決める要素についてお話したいと思います。

■塩にはいろいろな味がある

パキスタンの岩塩鉱山

まず塩には、原材料別に、大きく分けて5つの種類があります。

海水を濃縮してできあがる海水塩、地殻変動によって海に囲まれた大地が結晶化して地中に堆積した岩塩、塩分濃度の高い塩水が溜まってできた塩湖塩、地下から湧き出る塩水からできる地下塩水塩、そして塩を原料に再度加工して生産される再製加工塩です。

岩塩にしろ湖塩にしろ、はるか数億年前~数百年前までは海だったので、いずれの塩も、元をただせばすべて海水からできている、つまり「塩は海の結晶」とも言えます。

ウユニ塩湖=PIXTA

その大元である海水の中には、地球上にある元素のすべてが含まれていると言われており、主な構成物質は、ナトリウムが約78%、マグネシウムが約16%、カルシウムが約4%、カリウムが約2%、その他微量に含まれるミネラルが約0.3%です。そして、それぞれのミネラルに味があるため「塩の結晶にどのくらいのバランスで各種ミネラルが含まれているか」ということが、塩の味を決める大きな要因となっています。

各ミネラルによる味の違いは、下の通りです。

ナトリウム=しょっぱさ
マグネシウム=苦みやコク
カルシウム=相対的に甘みを演出
カリウム=酸味
その他=雑味

上記からもわかる通り、塩にはしょっぱさ以外にも、酸味、うまみ、甘味、苦味、雑味など全部で6つの味が隠れています。ナトリウムが多ければ多いほどしょっぱさが強くなり、それ以外の味はあまり感じられません。逆に、ナトリウムが少なくてマグネシウムなどが多い場合は、しょっぱさは弱くまろやかで、おいしい苦味やコクが強い傾向があるということです。

なお、この塩に含まれるミネラルのバランスは、商品パッケージの裏面を見ることで知ることができます。塩を選ぶ際には、ぜひ比較してみてください。

栄養成分表示を参照すると味の傾向がわかる

もう一つ、塩の味を決める要因があります。それが結晶の形と粒の大きさです。

炒め物の調味やスープはじめ汁物の味付けなど、塩を溶かして使用する場合には影響しませんが、つけたりかけたりして直接舌に塩があたる用途の場合には、この結晶の形や粒の大きさも味わいにおける重要なファクターとなります。

塩の結晶の形は、おおまかに9つに分類されます。ただし、棒状結晶と言う結晶は、できにくく、溶けやすく、壊れやすいため、実際には流通していません。もっとも基本的なのは立方体ですが、成長の条件によって、薄い板状や中が空洞のピラミッド状、パウダー状など、さまざまな形に変化します。

グルメクラブ 新着記事

ALL CHANNEL