喫茶店で次々上がる歓声 笑顔生むサプライズの秘密

奇襲を繰り出すためには常識の枠を離れて考えることが大切です。いったん業界の常識や世の中の慣例に逆らってみましょう。そこに光が見えることがあります。

たとえば、自らについての世間的イメージを逆手にとった行動に出てみる。あなたが堅いイメージの職業であれば、あえて名刺にふざけたペンネームを書いてみる。あるいはユニークな肩書を入れてみる。これだけで初対面の相手に「えっ?」と思わせることができ、会話が盛り上がることでしょう。

いまどき名刺なんて裏に名前とアドレスさえ入れておけば大丈夫で、表はどれだけ遊んでも平気です。奇襲は基本的に「知恵とアイデア」の勝負。カネをかけずに、楽しそうなことをガンガンやってしまいましょう。

私に届いた達筆の手紙と「珈琲屋OB」の「大きな器」はどちらも相手の意表を突くことに成功しています。相手の意表を突くこと、「まさか」のサプライズを起こすこと。これは奇襲に必須の要素です。戦いであれば意表を突かれた相手はいつもの実力を発揮することができません。お店であれば「まさか」のサプライズを経験したお客さんはその店のことを忘れられなくなります。

「珈琲屋OB」の「大きな器」サプライズは、そこを訪れた家族、恋人、大人たちを笑顔にしています。それも作られた笑顔ではなく、大声とともに自然にはじける笑顔。最近このような笑顔に出会える店が少なくなりました。この「笑顔を生み出す」ということがビジネス奇襲の重要なポイントであると私は思います。

近ごろ、外食やサービス業の人手不足が話題になります。そこで働く皆さんは長時間労働で疲れているご様子。疲れた接客から自然な笑顔を出せというのは無理というもの。いま日本の職場に求められているもの、それは従業員とお客さんが一緒になって笑える瞬間ではないでしょうか。笑顔の多い職場には自然と「勢い」が出ます。

さて、どうやって「職場の笑顔をつくる奇襲」を生み出しましょう? 「珈琲屋OB」に負けない奇襲を成功させた暁には、ぜひ私までご一報ください。

「孫子の『商法』」は火曜更新です。次回は2017年6月20日の予定です。

田中靖浩
田中公認会計士事務所所長。1963年三重県出身。早稲田大学商学部卒。「笑いの取れる会計士」としてセミナー講師や執筆を行う一方、落語家・講談師とのコラボイベントも手がける。著書に「良い値決め 悪い値決め」「米軍式 人を動かすマネジメント」など

値決めの心理作戦 儲かる一言 損する一言

著者 : 田中 靖浩
出版 : 日本経済新聞出版社
価格 : 1,512円 (税込み)

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