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神戸支店時代、失敗しながら大切なことを学ぶ(本人右端)

神戸支店時代、失敗しながら大切なことを学ぶ(本人右端)

キリンビールの布施孝之社長の「仕事人秘録」。第3回は営業の現場に出始めた神戸支店のころを振り返ります。

――スーパー店頭でチーズやバターを試食販売

神戸支店に配属され2年目。営業に出るようになりました。配属されたのは特販課という課でしたので当時、主流だった酒問屋や酒屋は担当しません。まだビール販売の免許を持っていないスーパーマーケットです。売り込むのも看板商品のビールではなくグループ会社の小岩井乳業のチーズやバターでした。

とにかく大変でした。お店を訪ね「キリンビールです」というと「うちはビールは扱ってないよ」から始まります。「いえ、チーズやバターをお店に置いてもらいたいのです」というと今度は「キリンのチーズねえ」と半信半疑。ビールと違って小岩井乳業のブランドの浸透力はまだまだで、商品や会社を一から説明するのに骨が折れました。

店頭で試食販売をすることも日常茶飯事でした。自分でエプロンをかけ、レーズンバターなんかを試食してもらうのです。「お一ついかがですか」と声をかけていると知った顔に出会うこともしばしばです。「あら、布施ちゃん。がんばってるわね。一つ買っていってあげるわ」。優しさが身にしみました。

――ゴルフ場担当で「一方通行」の大失敗

神戸の名門ゴルフ場を任された時のことです。キリンが死守しなければならない有力な得意先だっため、月1、2回は欠かさず訪問していました。もちろん販売を促進するための様々な提案も忘れませんでした。

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