奈良のシカの秘密 夜はどこで寝るの

2010/9/28

おでかけナビ

「平城遷都1300年祭」でにぎわう奈良で、いつも観光客の人気を集めているのが奈良公園のシカだ。「神様の使い」として春日大社などで大切にされてきたシカの意外と知られていない疑問を追ってみた。

「鹿(しか)せんべい」はどこで作っているの?

鹿せんべいを与える修学旅行生(奈良市)

奈良公園のそばを歩くと、観光客が鹿せんべいをシカに与えている光景が目に付く。奈良のシカの好物である鹿せんべいの正体を探るため、メーカーに取材した。

奈良市内の民家。足を踏み入れると、長さ約3.5mの年季の入った大きな機械が目に飛び込んできた。せんべい焼き機だ。もともとは人間が食べるせんべいの機械で、鹿せんべいを焼き上げている。

ここは「武田俊男商店」。鹿せんべいの専門メーカーという。「観光客が増える春や秋は1日3万~5万枚作る」と3代目経営者の武田豊さん。大正時代に春日大社からエサ製造を承認された老舗で、奈良公園で販売される鹿せんべいの8割を作っている。

鹿せんべいはシカの保護に取り組む財団法人「奈良の鹿愛護会」からお墨付きを得た6社しか製造できない。材料は米ぬかと小麦粉のみ。かき交ぜた材料を鉄板で挟み、約250度の温度で焼くと、直径9cmの鹿せんべいができる。10枚1組150円で売られ、売り上げの一部はシカの保護活動に充てられる。

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