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食の豆知識

バターの味は温度がカギ 冷やし口どけ、溶かして香り

2017/4/11

PIXTA

 嫌いも嫌い、大嫌い。見るのもイヤ、と思っていた食べ物が、ほんのちょっとしたきっかけで好きになってしまうことがある。私の場合は、干し柿。ニッチャリとした食感、白カビのような表面がおよそ食べ物とは思えず、子供のころから大の苦手だった。

干し柿ミルフィーユ

 ところが長野の日本酒バーでおつまみとして出された「干し柿ミルフィーユ」なるものを食べて、その思いはひっくり返った。

 干し柿ミルフィーユとは、干し柿とバターを何層にも重ねたもの。どちらかというと鄙びた、田舎くさい味わいの干し柿に、ほんのすこしのバターが加わるだけでたちまち粋な酒肴へと変わり、目からウロコが落ちる思いだった。

出来たてのバター=PIXTA

 バターとは、生乳からクリームを作り、さらにそこから脂肪粒を取り出して固めたものだ。バター200グラムを作るのに使われる生乳は、約5.8リットル。カルピスなら約31本分を生産できる生乳で、やっとひとつのバターを作ることができるという。

 カロリーの高さだけが懸念されがちだが、実は食用油脂の中で最も消化吸収率が高いため、代謝されるのも早い。また多くの脂溶性ビタミンを含むため、栄養面でも多くのメリットがある。

めんたいこバターご飯

 なんといっても味の良さ、香りの良さは抜群だ。パンに塗るのはもちろんのこと。あさりバター、ジャガバター、コーンバターなどバターが主役となるソースや料理は数知れず。

 ご飯やうどん、餅といった和食との相性もいい。バターを使わない洋菓子など探す方が難しいくらいだし、最近は和菓子の世界でもあんこ等と組み合わされることが増えてきた。

緑茶のバター茶

 ホットバタードラム、バターコーヒー、バター茶と飲み物にも大活躍。余談だがモーツァルトにも「バターつきパン」という曲があるほどだ。植物油にはない旨みやコク、厚みがプラスできるのは、バターにしかできないことなのだ。

 ではバターのポテンシャルを最大に引き出すための、最も重要なポイントとは何か。

 それは、温度である。

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