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イワシ炭火焼、モツ煮… ポルトガルは日本人好みの味

2017/3/23

PIXTA

ポルトガルは日本人にとってどこか懐かしい国である。日本の代表的な料理としてすっかり定着している天ぷらが16世紀にポルトガル人によって日本に伝えられたことを振り返れば、日本の食文化に深くかかわっているとの親近感を感じるからだろうか。ポルトガルの料理には日本との共通点が多い。

四方を海に囲まれている日本は昔から魚介類をたくさん食べてきた。ポルトガルも国の半分が海に面しているせいか、欧州有数の魚介類の消費国だという。つまり、両国とも「魚大好き」なのだ。

タコもポルトガル人はよく食べる タコ雑炊は日本人の好みにも合う

しかも、そのまま焼くとか、煮付けにするといった素朴な家庭料理が両国の魚好きを魅了している。最近、同国への日本人の旅行者が増えているというが、そんなことが関係しているのかもしれない。

魚大好きポルトガル人が一番好きで、たくさん食べるのが干しダラ。いわば国民食とも言えるもので、365以上ものレシピがあり、1年間毎日違う干しダラ料理が味わえるといっても言い過ぎではない。さらに各家庭に伝わる伝統の味付けや調理法があって、それも含めると何千ものレシピに上るのではないか。

ポルトガルで最も料理に使われる食材が干しダラ

「カトリック教徒が多いポルトガルでは、クリスマスは最も大事な行事で、家族や親しい友人と家でゆっくり過ごします。そのクリスマスのご馳走が干しダラ料理なのです。干しダラは、ほかの西洋の国におけるクリスマスの七面鳥に相当するのでしょうか。大きな干しダラを買ってきて、主婦が腕によりをかけて作るんですよ」とポルトガル投資貿易振興庁の高岡千津さんが教えてくれた。

不思議なことに、ポルトガルではこれだけ干しダラを食べるのに、生のタラは食べないという。そもそも、水産大国ではあるが、タラはポルトガルで水揚げはされず、ほとんどが北欧諸国からのもの。

生のタラは食べない=PIXTA

その理由は16世紀の大航海時代にさかのぼる。ポルトガルは世界に先駆けて新大陸を目指して大航海に乗り出した。そんな長期間にわたる航海に必要な保存食として発達したのが干しダラだった。

そして、塩蔵した干しダラを水に戻すワザも同時に発達した。戻し足りなくても、戻しすぎてもおいしくない。絶妙な戻し加減の模索で干しダラ料理のバリエーションが広がったとみる。

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