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勝浦タンタンメン 行列してでも食べたい真っ赤な激辛

2017/2/28

「思っていた以上の激辛。でもまた食べに来たくなるって気持ち、分かる気がする」

額に汗を光らせながら店を出る若い女性の言葉だ。

いかにも辛そうな、ラー油で真っ赤に染まったスープ。それが千葉県勝浦市のご当地グルメ、勝浦タンタンメンの特徴だ。

日本の担々麺=PIXTA

辛い料理の本場、中国四川省で生まれた担々麺は、もともとは汁がなく麺に具をのせて食べる料理だった。その後日本に伝わった担々麺はスープ入りになり、日本人の好みに合わせて、芝麻醤を加えてゴマの風味を効かせたマイルドな辛さになっていく。

しかし、勝浦のタンタンメンにはゴマも芝麻醤もない。麺の上にはたっぷりのラー油とみじん切りのタマネギ、ひき肉がのっている。不用意に麺をすすろうものなら、すぐにむせてしまう。それほど「激辛」だ。

市内には多くの提供店があり、それぞれ個性のあるメニューを提供する

なぜそんなにまで辛いタンタンメンになったのか…。勝浦タンタンメンの元祖店にして、週末は大行列で知られる人気店「江ざわ」で話を聞いた。

勝浦タンタンメンの誕生は1954年。当時は港の近くにあったお店で「江ざわ」初代店主が、本場中国で食べた辛いタンタンメンに触発され、芝麻醤を使わない勝浦独自のタンタンメンを考案した。

勝浦は、カツオ漁などで知られる漁業のまち。この辛さが、海女や漁師に人気を呼んだ。海の仕事を終えた後食べると、冷え切った体がポカポカに暖まるのだ。

イベントでは、熱血!!勝浦タンタンメン船団が提供する

その後「江ざわ」は勝浦のまちから姿を消すが、人気メニューは各店へと広がり、受け継がれていく。そして年を重ねるうち、勝浦タンタンメンは「勝浦のご当地グルメ」、つまりは勝浦を代表する味として広く知られるようになる。

2011年には、勝浦タンタンメンを旗印にまちおこしに取り組む「熱血!!勝浦タンタンメン船団」がB-1グランプリに初出展。知名度は一気に高まった。

隣まち、鴨川市で復活していた「江ざわ」も、3代目への代替わりを機に、創業の地・勝浦市内に店を戻した。

2015年の「B-1グランプリin「十和田」でゴールドグランプリを受賞

そして2015年「熱血!!勝浦タンタンメン船団」が、青森県十和田市で開かれた第10回B-1グランプリで、第1位にあたるゴールドグランプリを受賞。人気は不動のものとなった。

以来、週末の勝浦市内は、タンタンメンを求める多くの観光客でにぎわうようになる。

日曜日昼前の「江ざわ」

多くの勝浦タンタンメン提供店の中でも「江ざわ」は特に人気店として知られる。中心市街地から遠く離れた、決して便のいいところではないが、それでも大勢の観光客が訪れ、昼食時には1時間以上も待たないとタンタンメンにありつけない。ゴールデンウイークなどの繁忙期には2、3時間待ちを覚悟しなければならないほどの「大行列店」だ。

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