「裏メッセージ」を操って売り切れの連鎖を呼ぶ

イベントやセミナーを開催する会社から数多くのメールが届きます。おもしろさやユーモアのかけらもない、単なる「開催予告」のメール。そのメールを見た私は「あまり人が集まっていないんだな」と感じます。売り切れになったものもあるようですが、それはあまり告知されません。結局、いつも届くのは「申込受付中」の内容ばかり。心理的な奇襲を仕掛けるためには、こう言いかえた方がいいでしょう。

「満員御礼」

集客中のイベントを熱心に告知するより、すでに満員となったイベントについてデカデカと「満員御礼」と表示する。これによって人気がある事実を顧客に伝えることができます。

私たちはすでに「売れた」ものを、「終わった話」にしてしまい、まだ「売れていない」ものを売ることに熱心です。しかし、過去に売れた事実を「伝えていない」ことでチャンスロスが発生していることを見逃してはなりません。ビジネス奇襲を繰り出すには、「人が見ていないものを見る」感性が大切なのです。

「奇襲で勝つビジネス心理戦」は火曜更新です。次回は3月7日の予定です。

田中靖浩(たなか・やすひろ)
田中公認会計士事務所所長。東京都立産業技術大学院大学客員教授。
1963年三重県出身。早稲田大学商学部卒。「笑いの取れる会計士」としてセミナー講師や執筆を行う一方、落語家・講談師とのコラボイベントも手がける。著書に「良い値決め 悪い値決め」「米軍式 人を動かすマネジメント」「実学入門 経営がみえる会計」(いずれも日本経済新聞出版社)など

値決めの心理作戦 儲かる一言 損する一言

著者 : 田中 靖浩
出版 : 日本経済新聞出版社
価格 : 1,512円 (税込み)


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