マンション購入「なぜ」探る 中途入社3年、販売1位
住友不動産 山田恵二さん
客の話聞き、共に考える
一生のうちでも有数の高い買い物、マンション。一筋縄では売れない商品だ。販売が低調な時期だが、住友不動産は売り出し戸数で2年連続、全国トップに輝く。中途入社3年目の山田恵二さん(34)は直近の販売実績で社内1位に。住友らしくアグレッシブなのかと思いきや、物腰は柔らか。売り急がず、来客者の意向をじっくりと聞く姿勢が成約につながる。
8月上旬、つくばエクスプレス線八潮駅(埼玉県八潮市)前のモデルルーム。「もうすぐ(お約束の)30分ですね」。模型を前に山田さんが若い女性客に話しかけると「そうでしたね」。軽い会釈が返ってきた。
初めて来店したこの女性は、あらかじめ「接客時間は30分で」と伝えていた。時間を気に掛ける言葉を30分で3回も。店を出たあとの10秒間、見送られた。
山田さんは「取るに足らないことでも丁寧に。契約して頂けるかどうかにかかわってくる」と話す。
現在の担当物件は2018年完成の「シティテラス八潮」だ。地上8階建てで総戸数は493戸。3LDKタイプが主流のマンションだ。都心から電車で20分の典型的な郊外型物件だ。