「今年の一皿」にパクチー料理 2016年代表する味
飲食店情報サイトのぐるなびは5日、2016年を代表する飲食メニュー「今年の一皿」にパクチー料理を選んだ。
準大賞は日本ワイン。特別国際賞がシュラスコ。特別賞にはこうじ甘酒、進化形餃子、ローストビーフ丼の3つが選ばれた。
パクチーは独特の味と強い香りが特徴で、英語ではコリアンダー、中国語では香菜(シャンツァイ)とも呼ばれる。日本ではタイ料理の食材として人気があるほか、ベトナムの生春巻き、インドのカレーなどにも必需の食材。
かつてはエスニック料理の「薬味」の位置づけだったが、近年は、山盛りのパクチーサラダなど、鍋やカクテル、スイーツにと、メーンの食材に転じた。
比較的栽培しやすいことから岡山県をはじめ、各地で生産が進み、手に入りやすくなったことも背景にある。
美容や健康に良い食材としても注目を集めた。
表彰式ではタイのバンサーン・ブンナーク駐日大使が、トロフィーと記念品を受け取った。スピーチで同大使は「地元タイでは葉だけではなく、茎も根も食べる。たくさん食べてほしい」と喜びを語った。
また生産地を代表して岡山県東京事務所の藤本悌弘所長は「味と香りをマイルドにした『岡パク』は日本人の口に合いやすい」と魅力をアピールした。
準大賞の日本ワインは、国産ぶどうのみを原料とし、日本国内で製造された果実酒。昨年、国が「果実酒等の製法品質表示基準」を策定「国産ワイン」との違いが明確化され、注目が高まった。
特別国際賞のシュラスコは、日本人選手のメダルラッシュに沸いた2016年にちなんだ、ブラジルの料理だ。
「今年の一皿」は、飲食店情報検索サイト「ぐるなび」に蓄積される膨大な情報の中からキーワードを抽出、そのワードを基にユーザーアンケート、そしてメディア審査を経て15のワードにまで絞り込み、これをノミネートワードとして、ぐるなび総研が承認して発表した。2014年は「ジビエ料理」2015年は「おにぎらず」だった。
上記5皿の以外のノミネートワードは以下の通り。伊勢うどん、カフェインレス飲料、機能性チョコレート、牛かつ、強炭酸ドリンク、熊本ラーメン、コーヒー、しらす丼、チョップドサラダ。
(渡辺智哉)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。
関連企業・業界