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箸代わりの1本長ネギでそばをすする 信州の高遠そば

冷たいうどん・そば(3)

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NIKKEI STYLE

エミー隊員からメールの束を受け取って驚いた。前回とうって変わって件数激増内容充実感謝感激胃酸過多であった。

「こ、これは…」と興味および感動を誘う内容のメールが団体でやってきたのである。順次紹介していくが、恐らく今回だけでは消化できないであろう。メールを送ってくださった皆さん、今回掲載されていなくてもいつ登場するかわからないので油断しないで読んでいただきたい。

私は特に面白い食べ物とも出合わなかったし、これから取材しようと思っている物件については現時点で明らかにできないので、ああでもないこうでもないというイントロはなし。いきなり本題に入る。

日本は広い。あっちこっちにいろんな冷たい麺がある。

ご意見 冷たいうどんで思い出すのは、私が高校生のころ、学校の坂の下にあったきたないおばちゃんのやってるお店(「きたない」は、おばちゃんではなく店にかかる形容詞ね)の冷やしうどんです。
 何が変わっているかというと、入れ物がかき氷用のガラスの器で、これにゆで上げて冷ましたうどん玉をいれます。そして手回しのかき氷機でかき氷をうどん玉の上から山盛りになるまでかけていきます。
 トッピングは薄く切った蒲鉾と椎茸の煮たヤツを二つ三つはり付けて、上から醤油味の出し汁をかけて出来上がり。薬味のネギは当然、青ネギの細いヤツですね。
 箸とスプーンで食べるんですが、部活の終わった後、これが楽しみだったなあ。腹も減ったし、かき氷も食いたいという両方の欲望を満たしてくれました。少なくとも1970年代頭までは存在していましたが今はどうなったことか(てっぺい@神奈川在住@下関出身さん)

山形のかき氷入り冷やしラーメンに対抗するかのような物件である。果たして下関のどこかの坂の下に生き残っているであろうか。全国にかき氷で強引に冷たくしたうどんやそばがあればご一報を。

ご意見 私が思い出すのはなんといっても「冷やしヒレカツ麺」です。前に勤めていた会社の最寄りのおそば屋さん(名前は長寿庵)の夏季限定メニューで、最初に先輩に「おい、今日は冷やしヒレカツ麺、食いに行くぞ!」と連れ出されたときは、何を食べさせられるのだろうと、どきどきしたものでした。
 その実体は……。簡単に言うと、冷やし中華の上に揚げたての一口ヒレカツが3切れ!一瞬「えっ!?」と衝撃を受けますが、これが、なんとも美味しいのです。ちなみに、類似メニューとしては「冷やしコロッケ麺」もあり、若い男子に人気でした。
 ただし、この情報はまだ私がいたいけな新人OLだった10年ほど前の話です。お店は今でも健在のようです。冷やしヒレカツ麺は生き残っているのだろうか……(遺伝子的にはどさん娘さん)

うーん、これはありそうでないメニューであろう。だって冷たい麺の上に揚げたて熱々のカツやコロッケをのせるというのは相当な荒技である。この冷温同時攻撃は意外な効果があるのかもしれないが、私はひとつの疑問にとらわれる。すなわち、カツやコロッケにソースをかけるのかどうかということである。かけるのであれば冷やし中華にソース味が混入することはないのか。それとも揚げ物にあの甘酸っぱい冷やし中華のたれを絡めて食べるのか。冷やし中華の話だが、おそば屋さんのメニューなのでOK。

デスク興味津々 忙しくて泳ぎに行けないときは、会社帰りに1時間くらい歩いてから電車に乗ったりするのですが、どうもその通り道にあるみたいですね。1回のぞいてみましょうか――ってカツ食ったら歩く意味ないじゃん!

本当は教えたくない店。

ご意見 教えたくないけど言わずにいられない情報です。台東区竜泉に「角萬(かどまん)」というそば屋があるのですが、そこで「冷肉(ひやにく)」といううどんのようなそば?があります。客の9割方は「冷肉」または「冷大(ひやだい)=冷肉の大盛」を頼みます。太い麺にうす温かいバラ肉のエキスがからみついて何ともヤミツキになります。私は夏になると無性にこれが食べたくなります。
 いつも混んでいますが、編集部の方たちは何としても行くべき、食べるべきだと思います! 確か竜泉のバス停の前だったと思います(まりさん)

編集部の方たちというのは私やデスク、エミー隊員のことであろう。エミー隊員はこのところ別サイトの仕事で激多忙。席が温まる暇もないのでどうかわからないが、デスクはこのような話を聞けば席を温める気をなくす人である。デスク、さっそく行ってみようか?

そして「冷肉」のどこがどのように肉肉しいのかこの目と舌で確認しようではないか。

デスク了解 あいあいさー。

長岡も参戦した。

ご意見 当地長岡では「スタミナうどん」なるものがあちこちのそば屋、食堂で売られております。小生が子供のころは見かけた記憶がなく30年ほど前にこちらに帰ってそば屋に入ったときにはありましたので、そのころできたメニューではないかと思われます。
 内容はざるうどん+焼き肉+レタスにのったポテトサラダという組み合わせです。つゆはふつうのそば(うどん)タレを使います。あまりほかでは見かけないものだと思います。
 焼き肉(味付きで焼かれている)やサラダはうどんのサイドに添えられ、一緒にタレに漬けて食べるものではなく、おかずの雰囲気です。他にもあるのでしょうか?(@長岡のヤチさん)

長岡というのもなかなかの街である。焼きそばにパスタソースをかけたフレンドの「イタリアン」があるし、長岡カツ丼はあるし、今度は焼き肉添えざるうどんが登場した。私はいま「冷肉」と「スタミナうどん」のどっちがつおいのか、深く考えているところである。

信州の「おしぼりうどん」が意外な展開を見せている。

ご意見 これ「うどん」なら「おしぼりうどん」ですが、そばなら「行者そば」と言います。伊奈の「梅庵」で食べたのですが、これが美味いこと美味いこと。野太いそばに辛味大根の辛さがぴったり合っています。ここのお店ではキャラメルの半分くらいの大きさに四角く成型した味噌をあぶったものが付いてきます。南信州のこの辺りが「信州そば」の発祥地らしいです。
 そして、件の「行者そば」が流れて行った先が福井県らしいです。辛味大根を入れるのと一緒にそばもそのまんま伝えたらしいです。だから福井では確か「高遠そば」というと思いました(島野さん)
ご意見 東北地方でも辛~い大根の絞り汁でそばを食べます。会津の山都町で「高遠そば」を注文すると食べられるし、米沢の「粉小屋太郎蕎麦」も有名店です。
 なんでも昔、信州の高遠藩主が会津へ移封する際に高遠町の名物だった「あざき大根」を会津へ広め米沢藩へも伝わったとか。辛い大根は「ねずみ大根」と呼ぶ所もあるみたいです(秋田市 晴耕雨酌さん)

信州高遠藩の食べ物が福井へあるいは会津へと伝播した。よって伝わった先では「高遠そば」と呼ばれる。もし皆さんがどこかで高遠そばに出合ったら「食べ物は文化の乗り物である」という石毛直道氏の言葉を思い出していただきたい。味わいが増そうというものである。それにしても私はいま空腹の科学状態である。食いたい、これ。

冷たいそばのつけつゆに卵が入るかどうか問題。出石そばに関して2件。

ご意見 日本海側に「出石そば」というのがありますが、ここのお店の出しは山芋のトロロに鶏卵を入れて食べます。お店によっては若干異なるかもしれませんが、私のお気に入りの店はそのようにして食べます。出石は小さな町ですが、そば屋さんが多くお店によってそばがおいしいお店、出しのおいしいお店があって行くたびに迷います。卵を入れるのはやはり近畿地方が多いのでしょうか(明渡@奈良県さん)
ご意見 ざるそばにうずらの卵という話題が出ていたので思い出したのですが、数年前、社員旅行で出石を訪れた際、名物の「出石の皿そば」をいただきました。
 4、5枚の小皿に小盛にされたそばを食べるものなのですが、なんとそこでは「ニワトリの卵」をつけ汁に割りいれてそのつけ汁にそばをつけて食べるのです。初めての経験でした。
 福島の大内宿というところに高遠そばというそばがあるのですが、そこでは箸の代わりに長ネギが丸々1本出てきてそれでそばを引っ掛けて食べます。時々長ネギをかじり薬味の代わりにもします。初めての経験でした(HAMAN@広島さん)

兵庫県出石市の名物そば。1706年、信州上田の仙石政明が伝えたという説と沢庵和尚が伝えたという説がある(「たべもの起源事典」)。仙石説が正しいなら高遠そば同様、またしても信州が発信地である。

その高遠そばだが、福島の大内宿では長ネギを箸代わりにするという。すげえ。

ご意見 さぬきうどんの「山越」で山かけうどんを注文し「卵は入れないでください」と付け足したら、おばちゃんに「山かけ言うたんとちがうん?」と怒られたことがあります。
 山かけうどんに卵がついてくる店が多々あるので注文を付けたのですが(生卵が怖いN. Tubbsさん)

皆さんも気をつけましょう。

(特任編集委員 野瀬泰申)

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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