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今さら、「ら抜き」ですか?

毎年恒例、文化庁が発表する「国語に関する世論調査」。今年も新聞各社は例年のごとく朝刊で一斉に報じた。主要6紙を読み比べつつ「過去から現在に至る調査結果を子細に分析」したら、意外な、ちょっとうれしい事実が判明した!

今回選択した6紙は、朝日・読売・毎日・産経・東京・日経のいずれも東京版。「国語に関する世論調査」について語るとき、いつも同じことを言ってしまうが、すべての朝刊が一斉にお役所の調査結果記事を掲載するのは極めて異例だ。国民の生命財産に直接かかわるというわけでもない「言葉の話題」を、日経を除く5社はすべて一面トップで大きな扱いだ(日経は社会面でたっぷり紹介し、きっちり論じている)。

5社のうち3社が一面トップに持ってきたのがこれだった。

朝日新聞:「ら抜き」多数派に?
読売新聞:「見れた」「出れる」初の多数!
東京新聞:「ら抜き」派、上回る「見れた48.4%>見られた44.6%」

「今さら『ら抜き』ですか?」

そうおっしゃる方もいることだろう。とはいえ「ら抜き問題」が「本格的に熱く語られるようになる大きなきっかけの一つ」が、まさにこの「国語に関する世論調査」だった。

平成7年(1995年)に実施された初回の「世論調査」では、「敬語」とともに「ら抜き問題」が大きな反響を呼んだ。文化庁のサイトによれば「本来の(伝統的な)言い方『食べられる』『来られる』ではなく『食べれる』『見れる』と、『ら』を抜いた言い方が2割以上も報告された!」。

PIXTA

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「その手の舌足らずな、無知蒙昧(もうまい)な若いもんが増えてきた。けしからん!」――。当時のおじさまたちが大いに嘆いたという、そんな報道が相次いだ。

以来、世間で「ら抜き論争」が本格化。そこここで熱を帯びた論争が展開された、という話は本欄で何度か書いた。バックナンバーを「見れたら?」「見られたら?」、ぜひ「『ら抜き言葉』、あなたは認めますか?」(BizCollege 2009年7月16日付)をご覧いただきたい。

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