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旭硝子にウレタンの原料となる製品を売らせてもらえるようお願いする日々だった。

旭硝子は東京・丸の内に本社があり連日、「商売させてください」と頭を下げに行きました。そんなある日、「500トンを渡すから売り先を見つけてきてくれ」と言われたのです。つくりすぎたのでしょう。売り先に困って伊藤忠に仕事が回ってきたのです。

玉塚元一君(写真中央)との付き合いは四半世紀にもなる

玉塚元一君(写真中央)との付き合いは四半世紀にもなる

小さな商売でしたが、無難にこなすと信頼を得ることができました。そして旭硝子との取引が始まりました。1988年のころです。世の中はバブル景気で、取引はどんどん大きくなっていきました。日本のメーカーだけでなく、タイのメーカーにも供給できるようになりました。すべてが怖いほど当たりまくりました。

そんな時、工場勤務を経験して旭硝子の本社にやってきた玉塚元一君と出会います。玉塚君は後にファーストリテイリングの社長となり、今ではローソンの最高執行責任者(COO)を務める有名人ですが、当時からどことなく風格がありました。

その彼が旭硝子側の窓口になったのです。彼は慶応大学出身のラガーマンですが、意外に分析が細かく、しかも思ったところをずばずば突いてきました。「沢田さん、ちょっともうけすぎていませんか」とかね。でもかわいくて憎めない。夜もしょっちゅう一緒に飲みに行きました。

いつの間にか旭硝子との取引が年間100億円近くになり、穴を開けてしまった先輩から引き継いだ仕事をリカバーすることができました。

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